皆さんは患者さんの臨死期対応をされたことはありますか?
臨死期は本人はもちろん、ご家族にとっても、とても辛い時期となります。
- 患者さんが最後にどんな状態になるのか?
- そのときご家族はどんな気持ちなのか?
- どんな説明をすればよいのか?
今回は、臨死期・終末期の看護についてお話します。
ちなみに終末期が比較的長期間にわたる可能性があるのに対し、臨死期はより短く、死が差し迫った状態を指します。
ただし、明確な分け方は定義されておらず、どちらも同一の意味として使用されることが多いです。
目次
終末期の定義
まず、癌の終末期について押さえておきたいです。
終末期の定義は3つあります。
- 医師が客観的な情報をもとに、治療で病気の回復が期待できないと判断すること。
- 患者さんの意識や判断力が失われた場合を除き、患者・家族・医師・看護師が納得すること。
- 患者・家族・医師・看護師が、死を予測して対応を考えること。
これが終末期の定義です。
疾患別の特徴
終末期といっても疾患によって経過は異なります。
- 癌
- 心疾患・呼吸器疾患
- 認知症・老衰
以上の3つに分けて説明します。
癌
ADLは比較的ギリギリまで保たれます。
最後の2ヶ月ほどで急速に機能が低下します。
亡くなる2週間前ぐらいまでは、自分の足で動けることが多いです。
心疾患・呼吸器疾患(心不全、COPDなど)
急性増悪を繰り返しながら徐々に機能が低下し、最後は比較的急な経過を辿ります。
特に心不全は、最後の予測が難しいです。
急性増悪でADLが低下しても治療で回復するが、元のレベルまでは戻らないことが多いと言われています。
認知症・老衰
機能が低下した状態が長く続き、その後はゆっくり機能が低下していきます。

臨死期の特徴的な症状
臨死期の特徴的な症状として、死亡前の1ヶ月頃から、患者さんの病状の変化が目立つようになります。
死亡前1~2週間程度
食欲不振は見ている家族にとって辛い症状です。
「食べないと元気にならない」と無理に食べさせようとする方もいますが、無理強いは避け、患者さんが食べたいものを、食べたい時に、少しずつ与えるようにしましょう。

死亡前数時間~1日程度
死亡前の数時間から1日程度になると、さらに変化が顕著になります。
呼吸が弱くなるとしばらく停止し、その後、浅い呼吸から徐々に深い呼吸になり、また浅い呼吸に戻って止まるというサイクルを30秒から2分程度繰り返します。

病院でよくある事例
死前喘鳴は、喉の奥でゴロゴロ音がする状態です。
ご家族は、痰が溜まっていると思い吸引を希望されますが、実際には分泌物によるものです。
身近で見ているご家族にとって、苦しそうな症状はかなり心配になりますが、ご本人は意識が低下していることが多く、苦しみは感じていない状態です。
「吸引をすることで、かえってご本人に負担をかけてしまうこともあるので、できるだけ自然に見守ってあげましょうね」と説明しましょう。
ご家族の気持ちに寄り添い、安心してもらうことを優先してください。
苦しそうなときは体位を変えてみたり、必要に応じて吸引は行いますが、無理な吸引は避けましょう。

看取りが近い時期の評価項目
看取りが近い時期を評価する項目として、以下のような状態があります。
これらの状態になると、生命予後は1週間前後と予測されます。
まとめ
今回の講義のまとめです。
臨死期・終末期の定義、疾患別の特徴、特徴的な症状について解説しました。
呼吸の変化や死前喘鳴は、ご家族にとって不安な症状なので、事前の説明がとても大切です。
動画で勉強する
また次回もよろしくお願いいたします。

























