このような疑問を解決する記事です。
訪問看護では、利用者さんのプライベートな空間に入り込んでケアやリハビリを行うため、ことばづかいや態度などの接遇マナーには、より気を配る必要があります。
しかし自分では注意しているつもりでも、相手を不快にさせてしまい、来てほしくないと思われる場合もあるでしょう。
一度来てほしくないと思われてしまうと、こちらも必要以上に気をつかってしまい、ぎくしゃくして円滑なコミュニケーションがとれなくなることもあります。
そこで今回は、訪問看護師が利用者さんから来てほしくないと思われないように気を付けたいポイントを3つ紹介します。
目次
「訪問看護師に来てほしくない」と思われないためのポイント3つ
訪問看護師に来てほしくないと思われないようにするためのポイントは、以下の3つです。
- 逆説的な接続詞を活用する
- 同僚と確認や指摘をし合う
- 丁寧なコミュニケーションを心がける
順番に解説していきます。
逆説的な接続詞を活用する
逆説的な接続詞を活用してみましょう。
「しかし」や「でも」などの接続詞を使うと、その後のことばが記憶に残りやすい効果があるからです。
たとえば動作が緩慢な利用者さんに対して「体の動きが普段よりもゆっくりですね」と伝えたら、相手が不快になることは容易に想像できますよね。
しかし、この会話の中で逆説的な接続詞を使うことで、ポジティブな内容に変換できます。
具体例を見てみましょう。
上記の伝え方は、前半部分がネガティブ、後半部分がポジティブな内容になっています。
先述したとおり、逆説的な接続詞の効果によって後半部分の印象が強くなるため、ポジティブな記憶が残りやすくなるのです。
このように逆説の接続詞を活用してポジティブな印象を残せれば、相手に不快感を与えづらくなるため、結果的に「来てほしくない」と思われることは少なくなります。
ぜひ試してみてください。
同僚と確認や指摘をし合う
同僚からあらかじめ指摘を受けることで、利用者さんからの苦情を阻止する方法です。
自分では気づけない話し方や笑い方の癖、身だしなみ、もっている倫理観などによって利用者さんを不快にしているかもしれません。
こうした自分の気づきにくい部分について、同僚から指摘してもらうのが有効な場合があります。
具体的には、以下のような仕組みの導入が考えられます。
- 接遇指導の一環として、年に数回の身だしなみチェックを業務に組み込む
- 空きスケジュールがあれば同行訪問をして、職員同士で関わり方を指摘し合う
ただし業務改善の一環とはいえ、指摘によって同僚との関係性が悪くならないように注意が必要です。
丁寧なコミュニケーションを心がける
丁寧にコミュニケーションをとることが本当に大切です。
プライベートで嫌なことがあったり、次の訪問時間が迫ってきていたりするときは、利用者さんの声にしっかりと耳を傾けられないこともあるのではないでしょうか。
適当に接していると「対応が不適切」「不親切」「不誠実」であると思われてしまいます。
そのような状況で「血圧に気を付けて過ごしてください」とアドバイスしても、利用者さんはあなたのことを信頼してくれないかもしれません。
そのため、以下のように丁寧なコミュニケーションをとりましょう。
- 利用者さんの話を傾聴する
- ケアやリハビリを行う前には説明と同意を必ず得る
- 利用者さんに必要な医学情報の提供を積極的に行う
このように思う方もいるでしょう。
気持ちに余裕がなくて丁寧なコミュニケーションがとれない方は、まず以下の点を意識してみてください。
- 感情をリセットできる手段をもつ:嫌なことに対して深呼吸したり好きなことばを唱えたりして、リセットする
- 訪問の準備を入念に行う:利用者さんとのこれまでの会話を軽く振り返り「何を話すべきか」「どのような配慮が必要か」を意識し、ニーズを整理しておく
- 利用者さんに寄り添う姿勢を意識する:「血圧に気を付けてください」ではなく「血圧を下げられるように一緒に頑張りましょう」といった共感を示す言い回しをする
丁寧なコミュニケーションのひとつである傾聴については、以下の記事で詳しく紹介しています。
まとめ
今回は、訪問看護師が利用者さんから来てほしくないと思われないように気を付けたいポイントを3つ紹介しました。
あらためてポイントを見てみましょう。
- 逆説的な接続詞を活用する
- 同僚と確認や指摘をし合う
- 丁寧なコミュニケーションを心がける
一度来てほしくないと思われてしまうと、今後の関係に悪影響を及ぼす可能性があります。
ぜひ本記事を参考に、利用者さんとの良好な信頼関係を築いてください。