訪問看護における厚生労働省のQ&A【まとめ②】
Q26
理学療法士等による訪問看護のみを利用する利用者について特別管理加算は算定できるか。
A
特別管理加算については、別に厚生労働大臣が定める状態にある利用者に対して、当該状態にかかる計画的な管理を行った場合に算定するとされており、訪問看護ステーションの理学療法士等によりリハビリテーションを中心とした訪問看護のみを利用する利用者については、そうした計画的な管理が行われているとは想定されないため、一般的には、当該加算は算定できない。
Q27
平成30年4月以前より理学療法士等による訪問看護を利用している者であって、かつ看護職員による訪問が概ね3ヶ月間に一度も訪問していない利用者について、利用者の状態の変化等に合わせ、定期的な看護職員による訪問をする必要があるのか。
A
理学療法士等による訪問看護はその訪問が看護業務の一環としてのリハビリテーションを中心としたものである場合に、看護職員の代わりに訪問させるものであることから、当該事業所の看護職員による訪問による評価がなされていない利用者については、速やかに当該事業所の看護職員の訪問により利用者の状態の適切な評価を要するものとする。
Q28
死亡日及び死亡日前14日前に介護保険、医療保険でそれぞれ1回、合計2回ターミナルケアを実施した場合にターミナルケア加算は算定できるのか。
A
算定できる。最後に実施した保険制度において算定すること。
※ 平成21年Q&A(vol.1)(平成21年3月23日)問40は削除する。
Q29
訪問看護ステーションの営業日が月~金曜日までの場合に、介護支援専門員から土・日曜日の訪問看護を依頼され、特別にサービスを提供することとした場合、告示に定められている基準の額以外に別途休日の加算を算定してよいか(緊急時訪問看護加算を算定していない場合)
A
居宅サービス計画で、土日の訪問看護が位置づけされた場合も休日の加算は算定できない。
Q30
介護保険の訪問看護の対象者が、急性増悪等により「特別訪問看護指示書」の交付を受けて医療保険の訪問看護を利用していた期間に死亡した場合の算定方法について
A
死亡前24時間以内の訪問看護が医療保険の給付対象となる場合は、「ターミナルケア療養費」として医療保険において算定する。
Q31
急性増悪等により頻回の訪問看護の必要がある旨の特別の指示による訪問看護は14日間行うのか
A
14日間は上限であり、医師の判断により14日以下の期間を限定して行うこととなる。
Q32
緊急時訪問看護加算は、体制が整備されていれば算定してよいか。 告示では利用者の同意を得て算定とされているが。
A
体制が整備されているステーションにおいて、利用者に対し緊急時訪問看護加算について十分な説明を行った上で、利用者が緊急時の訪問看護を希望し、加算について同意した場合に算定が可能となる。
Q33
同一月に、2ヵ所の訪問看護事業所を新たに利用する場合、それぞれの訪問看護事業所で初回加算を算定できるのか。
A
算定できる。
Q34
「真皮を超える褥瘡の状態にある者」の特別管理加算の算定要件として「定期的に褥瘡の状態の観察・アセスメント・評価を行い~(略)~実施したケアについて訪問看護記録書に記録すること」とあるが、記録について具体的な様式は定められているのか。
A
様式は定めていない。
Q35
定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業所と連携した場合の報酬を算定する場合、同一建物に居住する利用者に対する減算は適用されるのか。
A
適用されない。
Q36
訪問看護の緊急時訪問看護加算の算定要件について、特別管理加算を算定する状態の者が算定されており、特別管理加算の算定は個別の契約が必要なので、その契約が成立しない場合は緊急時訪問看護加算も算定できないのか。
A
緊急時訪問看護加算は、利用者又はその家族等に対して24時間連絡体制にあって、かつ、計画的に訪問することとなっていない緊急時訪問を必要に応じて行う場合、利用者の同意を得て算定するものであり、特別管理加算の算定の有無はその算定要件ではない。
Q37
特別管理加算の対象者のうち「ドレーンチューブ又は留置カテーテルを使用している状態」をされているが、流動食を経鼻的に注入している者について算定できるか。
A
算定できる。
Q38
特別管理加算を算定するためには、緊急時訪問看護加算を算定することが要件であるか。
A
特別管理加算の算定について、緊急時訪問看護加算は要件ではないが、特別管理加算の対象者又はその家族等から電話等により看護に関する意見を求められた場合に常時対応できる体制その他必要な体制を整備していることが望ましい。
Q39
長時間の訪問看護に要する費用については、1時間30分を超える部分については、保険給付や1割負担とは別に、訪問看護ステーションで定めた利用料を徴収できることとなっているが、長時間訪問看護加算を算定する場合は、当該利用料を徴収できないものと考えるが、どうか。
A
貴見のとおり。
Q40
医療保険適用病床の入院患者が外泊中に介護保険による訪問看護、訪問リハビリテーションを算定できるか。
A
医療保険適用病床の入院患者が外泊中に受けた訪問サービスは介護保険による算定はできないため、ご指摘の場合は算定できない。
Q41
月のうち1回でも准看護師が訪問看護を行った場合は98/100に相当する単位数を算定するのか。
A
そのとおり。
Q42
利用者の居宅を訪問し、介護職員のたんの吸引等の実施状況を確認した場合、当該時間に応じた訪問看護費は算定できるのか。
A
算定できる。ただし、手技の指導が必要な場合に指導目的で同行訪問を行った場合は、訪問看護費は算定できない。この場合の費用の分配方法は訪問介護事業所との合議により決定されたい。
Q43
ターミナルケアの実施にあたっては、他の医療及び介護関係者と十分な連携を図るよう努めることとあるが、具体的にはどのようなことをすれば良いのか。
A
ターミナルケアの実施にあたっては、他の医療及び介護関係者と十分な連携を図ることが必要であり、サービス担当者会議等における情報共有等が想定される。例えば、訪問看護師と居宅介護支援事業者等との連携の具体的な方法等については、「訪問看護の情報共有・情報提供の手引き~質の高い看取りに向けて~」 (平成29年度 厚生労働省老人保健健康増進等事業 訪問看護における地域連携のあり方に関する調査研究事業(三菱UFJリサーチ&コンサルティング))等においても示されており、必要に応じて参考にしていただきたい。
Q44
定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業所と連携した場合の報酬を算定する場合、訪問看護で設定されている全ての加算が算定できるのか。
A
夜間又は早朝、深夜に訪問看護を行う場合の加算、複数名訪問加算、1時間30分以上の訪問看護を行う場合の加算及び看護体制強化加算は算定できない。
Q45
留意事項通知において、「計画書及び報告書の作成にあたっては、訪問看護サービスの利用開始時及び利用者の状態の変化等に合わせ、定期的な看護職員による訪問により利用者の状態の適切な評価を行うこと。」とされたが、看護職員による訪問についてどのように考えればよいか。
A
訪問看護サービスの「利用開始時」については、利用者の心身の状態等を評価する観点から、初回の訪問は理学療法士等の所属する訪問看護事業所の看護職員が行うことを原則とする。また、「定期的な看護職員による訪問」については、訪問看護指示書の有効期間が6月以内であることを踏まえ、少なくとも概ね3ヶ月に1回程度は当該事業所の看護職員による訪問により、利用者の状態の適切な評価を行うものとする。なお、当該事業所の看護職員による訪問については、必ずしもケアプランに位置づけ訪問看護費の算定までを求めるものではないが、訪問看護費を算定しない場合には、訪問日、訪問内容等を記録すること。
Q46
理学療法士等による訪問看護は、1回の訪問看護につき1回分の報酬しか算定できないのか
A
理学療法士等による訪問看護については、20分以上を1回として、1度の訪問で複数回の実施が可能である。例えば、1度で40分以上の訪問看護を行った場合は2回分の報酬を算定できる。
Q47
理学療法士等による訪問看護は、1日に2回を超えて行う場合に1回につき90/100に相当する単位数を算定するとなっているが、何回行った場合に90/100に相当する単位数を算定するのか。
A
1日に3回以上の訪問看護を行った場合に、1日の各訪問看護費の100分の90に相当する単位数を算定する。
(例)1日の訪問看護が3回以上の場合の訪問看護費
1回単位数×(90/100)×3回
(例)1日の訪問看護が3回以上の場合の訪問看護費
1回単位数×(90/100)×3回
Q48
サービス提供時間が1時間30分を超過する場合の費用の算定方法について
A
1時間30分を超過する場合については、訪問看護ステーションが定めた利用料を徴収できる。
Q49
事業所の休日に,利用者の希望により居宅サービス計画に位置づけられた訪問看護を行う場合,現在の医療保険における取扱いと同様に,別途その他の負担金を徴収してよろしいか。
A
そのような取扱いはできません。
Q50
仮に、7月に算定を開始する場合、届出の内容及び期日はどうなるのか。
A
・看護体制強化加算の算定にあたっては「算定日が属する月の前6月間」において特別管理加算及び緊急時訪問看護加算を算定した実利用者の割合を算出する必要がある。
・仮に、7月に算定を開始する場合は、6月15日以前に届出を提出する必要があるため、6月分は見込みとして1月・2月・3月・4月・5月・6月の6月間の割合を算出することとなる。
・なお、6月分を見込みとして届出を提出した後に、加算が算定されなくなる状況が生じた場合には、速やかにその旨を届出すること。
・仮に、7月に算定を開始する場合は、6月15日以前に届出を提出する必要があるため、6月分は見込みとして1月・2月・3月・4月・5月・6月の6月間の割合を算出することとなる。
・なお、6月分を見込みとして届出を提出した後に、加算が算定されなくなる状況が生じた場合には、速やかにその旨を届出すること。
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