訪問看護師の採用・離職防止につながる“働きやすい環境“を作る為のヒント

 

訪問看護ステーションを運営する中で、採用や離職に悩んでいる方も多いのではないでしょうか?

今回は採用・離職防止につながる“働きやすい環境“を作る為のヒントをお届けいたします。

 

今日、看護師の約8割が辞めたいと思うことがある

 

2023年5月、日本医労連・全大教・自治労連によって発表された「2022年看護職員の労働実態調査」によると、看護師の8割が仕事を辞めたいと思いながら働いているとのことです。

仕事を辞めたいと「いつも思う」が 24.0%、「ときどき思う」が55.2% で合わせると79.2% で、辞めたいと「思わない」はわずか16.6% しかいないという結果でした。

2017年の同様の調査では、「いつも思う」が 20.9%、「ときどき思う」が54.0% で合わせると74.9%だったので、仕事を辞めたいと思っている人が 4. 3ポイント増えたことになります。

仕事を辞めたい主な理由(3つまで選択)は、「人手で不足で仕事がきつい」が58.1%で最も多く、次いで「賃金が安い」が42.6%、「思うように休暇が取れない」が32.6%、「夜勤がつらい」が23.6%、「思うような看護ができず仕事の達成感がない」が23.1%と続いています。

 

「仕事を辞めたい」と思うこと

2014年 2017年 2022年
いつも思う 19.6% 20.9% 24.0%
ときどき思う 55.6% 54.0% 55.2%
思わない 16.8% 16.4% 16.6%
その他 8.0% 8.7% 4.2%

 

 

看護の仕事に対する「やりがい」については、「少し感じる」が66.2%と最も多く、一方、「強く感じる」は 10.8% しかおらず、「全く感じない」が12.8%もいます。仕事を辞めたいと「いつも思っている」人を仕事の「やりがい」を感じているかどうかで分類してみると、やりがいを「強く感じる」が7.4%、「少し感じる」が18.1% 。

一方、「全く感じない」が63.1%と高い結果となっています。つまり、「やりがい」を感じていない人ほど仕事を辞めたいと思っているということを表していると言ってよいでしょう。

 

訪問看護にやりがいを感じている人は多い

 

やりがいを「強く感じる」人を働く職場別にみると、「訪問看護」が29.1% と最も高く、「一般病棟」8.9%、「介護施設(老健、特養など)」8.5%、「精神病棟」7.9%と、他の職場に比べ「訪問看護」が20ポイント以上も高い結果となっています。

一般病棟などでは、忙し過ぎてやりがいを感じる余裕がなく、病棟での夜勤交替制が過重負担になっていると推測できます。

一方、訪問看護は、利用者さん一人ひとりにじっくりと向き合え、「ルーティン作業感」がなく、自分が必要とされている実感が持てる職場だからでないでしょうか。

いずれにせよ、訪問看護に携わる看護師の意識は高く、「やりがい」を求めて一般病棟などでの看護から訪問看護ステーションでの就労を考えている看護師さんも少なくありません。

 

やりがいを強く感じている人(職場別)

 

訪問看護の魅力

 

2014年の大阪医科大学看護学部の調査・報告(「病院看護師の訪問看護ステーションへの就労意思に関する実態と関連要因」)によると、訪問看護ステーションへ就労意思がある病院看護師さんは、子育てと両立しやすい、夜勤がないなどの「適切な報酬とワーク・ライフ・バランス」の要因のほか、「病院看護における限界と不満」が大きな要因となっていることが分析されています。

また、自身のキャリアのステップとして「訪問看護を意識」していたり、訪問看護内容が自身の看護感に合うといった「訪問看護への魅力」も要因としてあげられています。

 

訪問看護師の離職率はやや高い

 

一方で、訪問看護師の離職率は、看護師全体の離職率より高い傾向があります。平成19年度 (2007年) の病院全体の離職率は12.6% (日本看護協会「病院における看護職員需給状況調査」)。

同時期の訪問看護業界全体の離職率は 15.0% と病院の離職率より2.4ポイント高い値となっています。

また同じ時期、訪問看護ステーションの70%が求人募集を実施しましたが、求人募集したステーションの21%が採用できなかったとのことです(日本看護協会 「訪問看護事業所数の減少要因の分析及び対応策の在り方に関する調査研究事業」)。

訪問看護ステーションの経営において、看護職員の確保と定着が経営の最重要課題といっても過言ではありません。看護職員の確保・定着を図るには、看護職員が働きやすい職場にするとともに、やりがいを持って看護ができる魅力ある職場づくりが重要です。

魅力ある職場をつくることができれば、看護職員の定着率が高まり、職員の「口コミ」を通じた採用も加速します。

 

女性の看護師が求めていること

 

ソフィアメディ創業者の水谷和美さんの著作、『訪問看護の社長業』(日本医療企画 2020年発行)において、水谷さんは女性の職員が訪問看護ステーションに求めることとして次の3点をあげておられます。

 

  1. ライフイベントにあわせた柔軟な働き方
  2. ワークライフバランスを維持しつつ収入を最大化
  3.  教育・研修に関しての支援

 

1. ライフイベントにあわせた柔軟な働き方
結婚や妊娠・出産などは、職員にとって重大なライフイベントです。訪問看護ステーションとしては、職員の子供の通園・通学などにあわせたパートタイムでの勤務や、子供の発熱・親の介護など家庭の事情によって生じる事態に対して柔軟な勤務対応が求められます。また、子供の行事などにあわせて休みが取得できることを気にかけている人は少なくありません。そのため、利用者さんの担当を受持ち制だけでなく、チームでも担当できるようにすることが望まれます。職員の多様な働き方を考慮したシフトや訪問スケジュールを策定する必要がありますが、ホワイトボードやExcelでの策定には限界があり、ZESTなどの訪問スケジュール作成・管理ツールを活用することも検討すべきでしょう。

2. ワークライフバランスを維持しつつ収入を最大化
パートタイムの職員も、家庭の事情に合わせてゆるめに働きたいのか、それとも、極力多めに働きたいのか職員によって事情がまちまちです。土日の勤務に対応できるのか、オンコール対応の当番が可能なのかどうかといった考慮も必要です。また、パートタイムにも、時給ベースで勤務時間に基づいて報酬を決定するだけでなく、勤務時間に縛られたくない人のため訪問件数に基づいて報酬を決定する勤務形態を設ける必要があるかもしれません。勤務形態のバリエーションを増やせば、職員のおかれた様々な事情に合わせやすくなりますが、訪問ステーションにおけるシフトや訪問スケジュールの策定は複雑になります。この点でも訪問スケジュール管理ツールの活用を検討すべきです。また、各職員の事情や勤務形態を職員間で共有し、透明性を高めておくべきです。訪問スケジュール管理ツールは、職員全員のシフトや訪問スケジュールを様々な視点で可視化でき、訪問看護ステーションの一体感を高めるのに役立ちます。

3. 教育や研修などの支援
訪問看護には幅広い看護に関する知識のほか、利用者さんやご家族とのコミュニケーション・スキルやアセスメント能力が求められます。ケアの質を支える看護の基盤を身に着けるため、資格を取得するための教育や研修のほか、ロールモデルとなるベテラン看護師や管理者との頻繁な対話も有効です。利用者さんやご家族に対するケアをステーション内で相談したり話し合うカンファレンスを定期的に開催することは、成長とやりがいを促し、就業継続にもつながります。このため、訪問スケジュールの策定に先立って、研修やカンファレンスの時間をきちんと確保しておくべきです。訪問スケジュール管理ツールを活用すると、移動などに伴う無駄な時間を削減し、教育・研修やカンファレンスの時間を確実に確保できます。

 

働きやすい魅力ある職場づくり

超高齢化、医療費の抑制のため、在院日数の短縮化が進められています。

短期間の入院期間だけでは治療が完治せず、自宅などで生活しながら治療を継続するという、病院医療から在宅医療へのシフトが加速しています。

このシフトを担う訪問看護師の確保・定着は地域医療にとっても重要な課題となっています。

訪問看護師の確保・定着のため、看護職員が働きやすい職場にするとともに、やりがいを持って看護ができる魅力ある職場を目指しましょう。

 

デジタル化で働く環境の改善へ

訪問看護の働き方は訪問スケジュールと直結しています。

『ZEST』とは今まで紙やエクセルで対応していた在宅医療のスケジュール調整を自動化し、「最短ルート」で「訪問すべきスタッフ」を「訪問すべき時間」に割り当てることで業務効率化を実現可能なツールです。

 

 

『ZEST』は、スタッフ一人ひとり、車や自転車などの移動手段を考慮した最短ルートでの訪問スケジュールをボタン1つで自動作成することができます。

もちろんルートだけではなく、勤務シフト、利用者さんの情報、希望時間、利用者さんとスタッフの相性、スタッフの資格・スキル、担当チームなど、すべてを考慮した「実際に使える」訪問スケジュールを数秒から数分で、ボタン1つで自動作成することができます。

『ZEST』をご活用いただくことで、スケジュール作成時間を月間28時間(77%)削減、ルートの効率化による移動時間を月間30時間(14%)削減といった実績を出すことができています。

 

 

さらに、ZESTで作成したスケジュールデータをもとに経営指標を見える化する『ZEST BOARD』では、訪問件数や移動時間などに加え、曜日別の職員稼働率や想定受入可能件数をボタン一つで出力します。また、職員評価の際、訪問件数や時間だけでなく、遠くの利用者にサービスを提供した移動時間、お看取りなどの負荷の大きいサービスも評価してあげることが可能です。

『ZEST BOARD』では移動手段と時間の集計による移動負荷に加え、各サービスの内容に応じ、どれだけの負荷が発生しているかを独自アルゴリズムで定量化します。職員の評価の透明性向上や、採用力強化に繋げることも可能です。

 

終わりに

以上、訪問看護師の確保、定着について述べてきました。

スケジュールを最適化し、経営効率を向上する試みにはいくつかの手段があります。

皆さんの事業所においてスケジュールを最適化するベストなアプローチをぜひ模索してみてください。

 

 

Ns上妻

ZESTに興味がある方はこちらから連絡ください。

本記事を読んでいただいた方限定で、このボタンから経由してくれた方はトライアル3週間無料に加え、1ヶ月の無料特典がついてきます。

何卒よろしくお願いいたします。

 

 

 

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ABOUT US
野代 龍平看護師
訪問看護ステーションと看護小規模多機能型居宅介護の元管理者。訪問看護8年目。精神科訪問看護、腹膜透析の件数多く受けています。認知症初期集中支援チーム員。群馬県在住。レセプトもこなすマルチプレイヤー。調子に乗るのがたまにキズ。株式会社のびしろ運営しています。