【R8.8.3改定】福祉医療機構(WAM)貸付利率|訪問看護の開設・運転資金

独立行政法人福祉医療機構(WAM)は、医療貸付・福祉貸付等の主要貸付利率を令和8年8月3日付で改定しました。全国訪問看護事業協会も参考情報としてこの改定を案内しています。

訪問看護ステーションの新規開設や増改築、老朽化した設備の更新、運転資金の借入を検討している場合、金利は返済計画に直結する重要な数字です。本記事では、訪問看護ステーションに関係する主な貸付利率を整理します。

この記事でわかること
  • 今回のWAM貸付利率改定の概要
  • 訪問看護ステーションに関係する貸付区分と最新利率
  • 設置・整備資金と運転資金、それぞれの利率の目安
  • 借入を検討する際に確認しておきたいポイント

何が決まったのか(ニュースの概要)

福祉医療機構は、医療機関・介護施設・社会福祉施設等向けの融資(医療貸付・福祉貸付・代理貸付)を行う政策金融機関です。同機構は令和8年8月3日付で、これらの貸付にかかる主要貸付利率表を改定しました。全国訪問看護事業協会は同日、「福祉医療機構貸付利率の改定について」として、この改定を参考情報として周知しています。

利率は貸付けの種類(設置・整備資金、機械購入資金、長期運転資金など)や償還期間によって細かく分かれており、福祉医療機構の公式サイトで利率表(医療貸付・福祉貸付・代理貸付、それぞれPDF)が公開されています。

看護師 上妻
看護師 上妻

訪問看護ステーションは、特養や老健などが対象になる「福祉貸付」ではなく、「医療貸付」の中の指定訪問看護事業という区分が対象になる点をまず押さえておきましょう。

内容の詳細|訪問看護ステーションに関係する主な利率

福祉医療機構の医療貸付利率表(令和8年8月3日改定)のうち、訪問看護ステーションの経営に直接関係する主な区分は次のとおりです(固定金利・償還期間10年以内の場合)。

資金の種類区分償還期間利率
設置・整備資金指定訪問看護事業7年以内3.100%
機械購入資金通常5年以内2.800%
長期運転資金通常(新設に伴う場合等・要問合せ)3年以内2.800%
長期運転資金感染症等対応資金10年以内2.600%
長期運転資金物価高騰対応資金10年以内2.600%
経営資本強化資金(資本性劣後ローン)5年1月/10年/15年3.200%/3.800%/4.400%

設置・整備資金は償還期間が長くなるほど利率も上がる仕組みで、指定訪問看護事業の場合は最長7年以内での借入となります。また、保証人不要制度を利用する場合は、上記いずれの利率にも+0.150%が上乗せされます。

注意

福祉貸付(特別養護老人ホーム・介護老人福祉施設・小規模多機能型居宅介護等が中心)の利率表には、訪問看護事業の区分は設けられていません。訪問看護ステーションが福祉医療機構からの借入を検討する場合は、医療貸付側の「指定訪問看護事業」区分が基本の窓口になります。実際に利用できる資金の種類・条件は事業の状況によって異なるため、必ず福祉医療機構の担当窓口に確認してください。

訪問看護ステーションへの影響

訪問看護ベースアップ評価料や処遇改善加算への対応で人件費が増加傾向にある中、新規開設・増床・車両やICT機器への設備投資、季節的な運転資金の確保など、借入を検討する訪問看護ステーションは少なくありません。福祉医療機構は民間金融機関に比べて長期・低利での借入がしやすいとされる政策金融機関であり、今回のような定期的な利率改定は、既存の借入計画や新規融資の検討タイミングに影響します。

特に、感染症等対応資金・物価高騰対応資金のように足元の経営環境に対応した特別な資金枠が用意されている点は、資金繰りに不安がある事業所にとって確認しておく価値があります。

看護師 上妻
看護師 上妻

金利は今後も改定が続きます。借入を具体的に検討するタイミングでは、その時点の最新利率表を必ず確認するようにしましょう。

今からやるべき実務対応

  1. 自事業所に該当する資金区分を確認新規開設・増改築なら「設置・整備資金(指定訪問看護事業)」、車両・機器なら「機械購入資金」、当面の運転資金なら「長期運転資金」など、目的に合った区分を確認します。
  2. 最新の利率表をダウンロード福祉医療機構の公式サイトから、直近改定後の医療貸付利率表(PDF)を確認します。
  3. 償還期間による利率の違いを試算償還期間が長くなるほど利率が上がるため、返済計画に応じたシミュレーションを行います。
  4. 担当窓口へ相談特別対応資金や優遇融資(介護ロボット・ICT導入等)の適用可否は個別事情によるため、福祉医療機構の担当窓口に直接確認します。
訪問看護ステーションはどの貸付区分が対象になりますか?

福祉医療機構の医療貸付利率表にある「指定訪問看護事業」区分が基本の対象です。特養・老健等が中心の福祉貸付側には訪問看護事業の区分はありません。

新規開設時の設備資金の利率はどのくらいですか?

令和8年8月3日改定の利率表では、指定訪問看護事業の設置・整備資金(償還期間7年以内)が3.100%です。保証人不要制度を利用する場合は+0.150%が上乗せされます。

運転資金の借入もできますか?

長期運転資金として、通常枠(3年以内・条件により新設に伴う場合等)のほか、感染症等対応資金・物価高騰対応資金(いずれも10年以内・2.600%)が用意されています。適用条件は福祉医療機構の担当窓口への確認が必要です。

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まとめ|借入を検討する際は最新利率表で確認を

福祉医療機構(WAM)の貸付利率改定について、訪問看護ステーションに関係するポイントを整理しました。

この記事のまとめ
  • 福祉医療機構は令和8年8月3日付で医療貸付・福祉貸付等の利率を改定した
  • 訪問看護ステーションは医療貸付の「指定訪問看護事業」区分(設置・整備資金、償還期間7年以内で3.100%)が基本の対象
  • 機械購入資金・長期運転資金(感染症等対応資金・物価高騰対応資金を含む)も用意されている
  • 適用条件や利用できる資金の種類は個別事情によるため、担当窓口への確認が必要

設備投資や運転資金の借入を検討している場合は、最新の利率表と担当窓口への確認を早めに行いましょう。

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