【訪問看護師必見!】医師への報告方法とタイミングを解説します

 

悩める看護師
訪問看護では、どんな方法・タイミングで医師へ報告しているの?

 

病院の場合は院内に医師がいるため、連携が取りやすいと思います。

しかし、訪問看護の場合はどのように連携をとっているのか疑問に思う方もいるのではないでしょうか?

今回は訪問看護における医師への報告方法と報告するタイミングを解説していきます。

また報告する際のポイントも合わせて紹介しているので、訪問看護師はもちろん、病院や施設等で勤務している看護師の方にもぜひ読んでほしい内容となっています。

 

  • 医師への報告が苦手
  • 要点をスムーズに伝えられない

 

このようなあなたはぜひ最後まで読んでみてくださいね。

ではさっそく解説していきます。

 

訪問看護における医師への報告|連携方法

まずは医師へ報告する手段を紹介します。

 

訪問看護における医師との連携方法
  1. 報告書
  2. 電話
  3. メール
  4. SNS
  5.  FAX
  6. 往診同行

 

報告方法をそれぞれメリットとデメリットを合わせて、紹介していきます。

 

報告書

訪問看護では、主治医から交付される訪問看護指示書に従って、訪問看護計画書を立案してから看護サービスを実施していきます。

そのため訪問看護サービスを提供する上で、利用者さんの病状や実施したケアの内容などを書面で報告する必要があります。

報告書を作成するタイミングに明確な定めはありませんが、1ヶ月に一回送付している訪問看護ステーションが多いと思います。

 

メリット
  • 1ヶ月の経過を報告することができる

 

デメリット
  • 緊急の報告には向かない

 

電話

 

緊急を要する場合や急ぎでの報告が必要な場合には直接電話で報告することもあります。

 

メリット
  • 緊急や急ぎの場合に適している
  • 文字では伝えづらいニュアンスを伝えられる
  • 名前や声を覚えてもらいやすい

 

デメリット
  • 電話が繋がらない場合がある
  • 伝え漏れがあると手間と時間のロスになる

 

メール

特に写真や画像を送りたい場合にはメールでの報告が向いています。

医師がすぐに診察することができない在宅療養において、訪問看護師が訪問した際の状態を写真で送付することで、医師からの指示を仰ぐことができます。

 

メリット
  • 写真や画像を貼付できる
  • その場で報告することができる

 

デメリット
  • 気づかないことがある
  • 緊急の報告には向かない

 

SNS

MCS(メディカルケアステーション )等の機能を使用し連携をとることもできます。

利用者さんそれぞれで医師や他職種とのメッセージグループを作成し、そのグループ内で報告や指示を仰ぐことができます。

 

メリット
  • 手軽に連携をとることができる
  • 外でも連絡をとることができる

 

デメリット
  • 連携しているクリニックがSNSを使用していなこともある
  • 気がつかないことがある

 

 

FAX

訪問看護では医師との連携に限らず、他職種との連携でFAXを使用することが多くあります。

 

メリット
  • 書面で残すことができる

 

デメリット
  • 緊急の場合には向かない
  • 手間がかかる

 

診察同行

医師の診察日に訪問看護師が同行することもあります。

 

メリット
  • 直接報告することができる
  • 主治医と在宅療養の方向性について擦り合わせができる

 

デメリット
  • 日程調整が必要
  • 来訪者が多くなり、利用者さんやご家族に負担となることがある

 

訪問看護で医師に報告するタイミング

医師へ報告するタイミングは難しいと思う方も多いと思います。

報告するタイミングには以下の3つがあります。

 

報告する3つのタイミング
  • 指示が必要な時
  • 利用者さんの現状の状態を報告する時
  • 処方を依頼する時

 

それぞれ解説していきます。

 

指示が必要な時

「明日で点滴投与指示が終了するが、点滴投与は継続となるか」など医師からの指示が必要な場合には連絡をしましょう。

また先ほどの報告例のように、利用者さんの状態が変化した場合にも医師に報告しましょう。

利用者さんの状態変化に合わせて、新たに指示を仰ぐようにしましょう。

 

利用者さんの現状の状態を報告する時

利用者さんの状態が変化した時だけ報告するわけではなく、状態が落ち着いている時にも報告することがあります。

医師から利用者さんの訪問時の状態や普段の様子を聞かれることもあります。

看護師が訪問した際の利用者さんの状態を医師と共有しておくことは大切です。

 

処方を依頼したい時

点滴や薬剤の処方が必要な場合には、利用者さんの状態の報告と合わせて処方を依頼しましょう。

診察しなければ処方はできないため、急ぎではない場合には、次回診察時処方を依頼することもあります。

 

医師に報告する際のポイント

 

医師へ報告することが苦手だと思っている方も多いと思います。

私も報告は苦手な方です。

特に電話で報告する場合には、緊張してしまい上手く伝えたいことを伝えられないこともあります。

これから紹介する報告のポイントを抑えれば、医師への報告だけでなく、他職種への報告の際にも役立ちます。

では、私が報告の際に意識している方法をお伝えします。

 

報告の前に一呼吸おく

慌てて連絡すると、伝えたいことや報告しなければいけないことを伝え忘れてしまいます。

そのため、忙しい状況であっても一呼吸おいてから連絡するようにしています。

連絡する前に一呼吸おくことで落ち着いて話すことができます

 

要点をメモしてから報告する

 

伝え忘れがないように、連絡する前に事前に要点をまとめておいたり、伝えなければいけないことをメモしておき、報告忘れがないようにしています。

何度も連絡することは手間になりますし、電話が繋がらない状況になることもあります。

そのため、伝えたいことはできるだけ一回で伝えるようにしましょう。

急ぎではない場合には、FAXやメール等で要点をまとめながら、書面等で残すことも良いでしょう。

 

報告する前に足りない情報はないか確認する

医師から聞かれそうなことを予測しておくことで、時間のロスをなくし、何度も連絡する手間を省くことができます。

医師にどのような対応を依頼したいか、自分が予測していることを伝えることで、医師も診察の前に概ね状況や状態把握をすることができるでしょう。

 

もしもの場合に備えた指示をもらう

夜間や休日の場合主治医ではないことや、連絡する病院が異なることも多くあります。

そのため平日の日中のうちに「どれくらいまで」「どのくらいまで」「こんな状態になったらどうするか」などを予測し未来の指示を確認しておくと安心です。

 

報告の際の具体例

 

情報不足の例
〇〇さんが昨日から発熱しています。

 

これだけでは医師に報告するには情報が不足しています。

次に詳しい報告の例をみて見ましょう。

 

詳しい報告例

⬜︎⬜︎区△町にお住まいの〇〇さんが昨日から38度台の発熱があります。

今訪問中なのですが、体温38.2度、呼吸数18回、脈拍93回、血圧140/72。

湿性咳嗽あり、右肺副雑音を聴取します。

活気はなく、水分・食事摂取ができていない状況です。

以前誤嚥性肺炎を起こし際にも同様の症状であり、今回も誤嚥性肺炎を疑っています。

本日臨時で診察をお願いすることは可能でしょうか?

 

このように医師が知りたいと思う情報を報告時に伝え、対応方法の依頼を伝えましょう

 

 

医師に報告するか迷った時には…

 

報告するかどうか迷うことはよくありますよね。

こんなことで報告しても良いのか、今報告すべきなのか迷うことがあるかと思います。

報告すべきか迷った時の方法として、上記で紹介した急ぎの報告には適さない報告手段(FAX、報告書、メール等)で一報入れておくのがよいかと思います。

またどのような状態になったら報告するか、事前に医師に確認しておいたり、自分の中で判断基準を設けておくとよいでしょう。

 

訪問看護|医師への報告は難しくない!

 

今回は医師への報告方法・タイミング〜報告のポイント〜をご紹介しました。

医師への報告は難しいと感じている方も多いと思います。

今回ご紹介したポイントを押さえておけば、医師への報告も難しくありません。

今回紹介した内容は、病院や施設等で勤務している看護師の方にも参考にしてもらえたら嬉しいです。

是非普段のお仕事で活かしてみてください!

 

 

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なにちゃん訪問看護師/ライター
大学病院→美容看護師→訪問看護師(現在)。訪問看護師歴は3年目。訪問看護に出会い、無気力看護師だった私が、訪問看護師大好き看護師になる。訪問看護未経験でも訪問看護師になりたくなる!訪問看護に興味が湧く!「隙間で学べる訪問看護の知識」をInstagramで配信中。カワウソの着ぐるみが特徴。