訪問看護は、利用者の生活の場に直接入り「その人らしい暮らし」を支えるやりがいの大きい仕事です。
しかし、病院とは大きく環境が異なるため、「向いている人」「向いていない人」がはっきり分かれる特徴があります。
訪問看護に興味はあるけれど、「自分に向いているのか分からない」「やってみたいけど不安…」という方も多いはずです。
この記事では、現役訪問看護師の経験をもとに、訪問看護に向いている人・向いていない人の特徴を徹底解説します。
転職や就職を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
目次
訪問看護とはどんな仕事?向き不向きが分かれやすい理由
訪問看護は、病院のようにスタッフが常にそばにいる環境ではなく、看護師が一人で利用者宅を訪問してケアを行います。
そのため、
・判断力
・観察力
・コミュニケーション力
・柔軟性
といった能力が求められ、働き方の自由度がある一方で責任も大きい仕事です。
訪問看護の魅力として
・利用者と深く関われる
・一対一で丁寧な看護ができる
・生活に寄り添った支援ができる
・成長実感が得やすい
などメリットは多いですが、同時に不向きな人も一定数存在します。
では、実際にどのような人が向いているのでしょうか?
訪問看護に向いている人の特徴7選
① 利用者とじっくり関わる看護が好きな人
訪問看護では1回の訪問で30~60分ほど、利用者と一対一で向き合います。
病院では時間に追われて「じっくり話す時間がない」と感じる人にとって、訪問看護は魅力的な働き方です。
② 観察力があり、小さな変化に気づける人
訪問先では医療機器が少ないため、看護師の観察力が非常に重要です。
・表情
・声のトーン
・生活動作
・家族の様子
など細かな変化を捉えられる人は訪問看護で活躍しやすいです。
③ コミュニケーションを丁寧に取れる人
訪問看護は利用者だけでなく家族との関係も重要です。
「話を聞く姿勢」「不安を受け止める力」が求められるため、人と関わるのが好きな人は向いています。
④ 自分で考えて行動できる人
訪問先には他のスタッフがおらず、基本は一人で判断する場面が多いです。
もちろん困ったときは管理者にすぐ連絡できますが、
・状況を整理する
・優先順位を考える
といった“自立した思考”ができる人は強みになります。
⑤ フットワークが軽く、外回りが苦でない人
訪問看護は移動が多いため、車や自転車で外回りをすることに抵抗のない人は向いています。
特に天候に左右されても「なんとかなる」と柔軟に対応できるタイプは強いです。
⑥ 生活に寄り添う看護に興味がある人
・薬の管理
・排泄
・入浴
・食事
・住環境
など、生活すべてが看護の対象になります。
医療処置だけでなく「生活支援」や「家族支援」にやりがいを感じる人は訪問看護に合っています。
⑦ 新しい環境に適応する柔軟性がある人
訪問先は一件一件すべて環境が異なります。
「その家独自のルール」や「家族の価値観」などに寄り添って関わるため、柔軟に対応できる人は非常に向いています。
訪問看護に向いていない人の特徴6選
向いていない特徴を知ることで、自分に合う働き方か判断しやすくなります。
① 一人で判断するのが苦手な人
訪問先での判断は基本的に自分自身。
「常に誰かに確認しないと不安」「指示がないと動けない」というタイプは負担が大きく感じることがあります。
② コミュニケーションが苦手な人
訪問看護は“コミュニケーションの仕事”と言っても過言ではありません。
・相手のペースに合わせる
・家族の思いを受け止める
・多職種と連携する
など柔らかいコミュニケーションが苦手な人はストレスを感じやすいです。
③ ライフスタイルに夜間待機が合わない人
訪問看護にはオンコールがある事業所も多く、
・小さな子どもがいて難しい
・朝まで眠れないと辛い
という方には負担になります。
※オンコールなしのステーションも増えています。
④ 車の運転が極度に苦手な人
ほとんどの地域で訪問看護は車移動が中心です。
運転に強い苦手意識があるとストレスになる可能性があります。
⑤ 状況の変化が多いと疲れやすい人
訪問スケジュールは、
・安全確認
・急な入院
・家族の都合
などで突然変わることがあります。
予測外のことが続くと不安やストレスにつながる人は、不向きと感じやすいです。
⑥ マニュアル通りに働きたい人
訪問看護は「そのお家の状況そのもの」がケアの基準になります。
マニュアル通りにいかない場面も多いため、柔軟に考えるのが苦手だときつさを感じる可能性があります。
訪問看護は不向きな人でも“環境次第で向いてくる”こともある
訪問看護はステーションごとに働き方や雰囲気が全く違います。
そのため「向いていないと思っていたけど、別のステーションでは働きやすかった」というケースも非常に多いです。
環境で変わるポイント
・オンコールの有無
・件数の多さ
・教育体制の手厚さ
・訪問範囲の広さ
・医療依存度
・管理者の人柄
これらによって“働きやすさ”は大きく変わります。
訪問看護が向いているか判断するためのチェックリスト
当てはまったら向いている可能性大!
・一対一の看護が好き
・相手の話を聞くのが得意
・変化に気づくのが得意
・生活背景を考えるのが好き
・自分で考えて動くのが得意
・多職種と協力できる
・利用者との関係性を大切にしたい
当てはまると不向きかも?
・人と深く関わるのが苦手
・急な状況変化が怖い
・外回りが好きではない
・一人判断が不安
・新人教育が少ないと不安
・病院のようなチームで働きたい
まとめ:訪問看護は向き不向きがあるが、やりがいは大きい
訪問看護は、
・深い関わり
・生活に寄り添う看護
・自立した判断
・利用者の満足度
など、病院では味わえない魅力が詰まっています。
しかし、責任や判断力が必要な場面が多いため、向き不向きがはっきりしやすい仕事です。
ただし、“向かないと思ってもステーションによって働きやすさが変わる”ため、まずは見学や面談を通して自分に合う環境を探すことが大切です。
訪問看護に興味があるなら、ぜひ一歩を踏み出してみてください。
きっとあなたに合った働き方が見つかります。



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