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「訪問看護のための事業承継!~[始める][繋げる][送り出す]注目の経営手法とは??~」
講師:ケアプロ株式会社 川添 高志 氏【2022.4.22】
今回は、令和4年4月22日に開催した有料会員向けセミナーのご紹介です。
まずは講師の紹介です!
講師紹介
川添 高志/Takashi Kawazoe
ケアプロ株式会社 代表取締役
資格:看護師・保健師
- 慶應義塾大学看護医療学部卒業。
- 経営コンサルティング会社、東京大学医学部付属病院、全国訪問看護事業協会を経て、2007年ケアプロ株式会社創業。
- ワンコイン健診(現セルフ健康チェック)から事業開始。
- 新卒20名を採用している総合訪問看護ステーションを運営。
- スポーツ看護「サッカーナース」や外出支援プラットフォーム「ドコケア」も展開。
- 2021年、小児専門の訪問看護・介護を運営する株式会社エイチ・ユウ・ジーを事業承継。
- 日本在宅看護学会理事、一般社団法人Nurse for Nurse理事
講師プロフィール
1982年生、兵庫県生まれ、横浜市育ち
2005年3月 慶應義塾大学看護医療学部卒業
大学在学中に、米国にて「Retail Clinic」の業態を知る。
経営コンサルティング会社、東京大学病院を経て、2007年12月起業
【実績】
- 日本在宅看護学会 理事
- 日本看護管理学会 理事
- 日本開業保健師協会 副会長
- きらきら訪問ナースの会 共同代表
- 東京大学 非常勤講師
- 公立大学法人長野県立大学 ソーシャルイノベーション創出センター アドバイザリー・メンバー
- 一般財団法人 日本民間公益活動連携機構(JANPIA)専門家会議委員
- 第一回日経ソーシャルイニシアチブ大賞 国内部門賞受賞
- 日本人3人目のアショカフェローに選出(English page)
- 世界経済フォーラム(ダボス会議)グローバルシェイパーに選出
- 東京大学 医療政策人材養成講座 優秀成果物 特賞
- 慶応義塾大学 SFC Entrepreneur Award 2007 The Best New Market Award
その他、多数受賞歴あり
講義内容スタート
まずは、川添様から訪問看護の事業承継について「始める」「繋げる」「送り出す」をふまえ一部~三部に分けて、詳しく講義していただきました。
第一部:訪問看護における事業承継とは?
第二部:事業承継の実態と成長戦略とは?
第三部:株式会社エイチ・ユウ・ジーでの事業承継実践例紹介
初めに、皆さんにとって事業承継とは?について話始められました。
一般的には起業というと、一から会社を立ち上げるということになると思いますが、初めから事業を承継してスタートすることを戦略的にやっていくこともありの時代にこれからはなっていくという衝撃的な話からスタートしました。
事業承継は、これから起業しようと思っている人にとっても意味があるものであり、これがなぜ意味があるのかについて深ぼって分かりやすく説明してくださいました。
第一部の講義の中で、とても印象的で個人的に次のようなことがとても参考になった内容です。
- 事業承継は、いきなりゼロから立ち上げていくよりもリスクは低くなる。
- 自分たちで立ち上げるノウハウがない会社が、初めから事業承継してスタートさせるということはあり得る。
- 事業承継は2つあり、どこかを買収するということだけでなく、自分がいいところの傘下に入っていくという考え方もある。
- 私たちは何かを始めた瞬間にもう実は終わりに向かって走っている。法人は寿命がないものなので、経営者として後味の良い最後を早い段階から事業所をどうするのかを考えていく。
- 会社の株を売却することによって売却益をもらうことは、営利法人だからこそできることである。
M&Aとは、Merger(合併)and Acquisitions(買収)という意味ですが、M&Aについてもとても詳しく丁寧に説明してくださり、参加者の皆さんも頷きながら聞き入られていました。
第二部に入り、事業承継の実態と成長戦略について、川添様の資料を拝見しながら講義を聞かせていただきました。
2000年の訪問看護ステーションでは営利法人は6パーセントしかありませんでしたが、2020年には56%に大幅に増加してきている実態があり、なぜこうなったかの背景をふまえながら詳しく説明していただき、参加者は聞き入ります。
訪問看護は、20年後も40年後も市場環境としては良い事業であり、市場は成長もあり需要もあるため、間違いなく事業承継しやすい状況になってきています。
訪問看護ステーションは廃止数も多いですが、川添様自身、この廃止した会社も事業承継できたのではないかと思うこともあったそうです。
昨今、コンビニエンスストアやドラッグストアなどどの業界も統合が進んでおり、訪問看護に関しても間違いなくこの流れが来ていると考えて、これからは経営戦略を練っていかなければならず、成長戦略は経営者として判断をしていかなければならないと語られました。
そして、川添様が考える訪問看護の未来予想を、図を見せていただきながら市場環境の変化を聞かせていただきましたが、正直私自身その数に驚く場面もありました。
次の第三部では、訪問看護・介護ステーションHUGを中野区のケアプロの訪問看護ステーションが実際に事業承継した実例を話してくださいました。
買収は、結婚のような仕組みであるということを教えてくださり、お見合い段階からプロポーズの段階へ変わっていく様を分かりやすく説明していただきました。
買収が成立後、川添様が相手先の経営者さんと握手を交わした際に、「自分もいつかは自分の会社を誰かに譲って引退できる日が来るといいな」と思ったという胸の内も語られました。
その後、M&Aで留意しなければならないことについて講義してくださり、政府から事業承継・引継ぎ補助金があるという情報も教えていただき、今後のケアプロの組織方針を説明していただきました。
最後に、川添様が考える訪問看護経営者のACPについて6点についてお伝えいただき、質問タイムへ入ります。
- 始まった瞬間に、我々は終わりに向かっている
- 誰に事業承継したいのか(経営者としての死生観)
- 後継者に打診や相談ができているのか(孤独死しないように)
- 個人の寿命と違って法人は永続できると思えているのか
- 機密保持契約書の締結など安心して相談できる方法を知っているか
- 事業を引き継ぎたい人たちとのマッチング機会はあるか
質問タイム・交流会
講義の後は、参加してくださった方々の質問タイムに入ります。
参加者の方々からたくさんの質問が寄せられ、川添様はどの質問にも真摯に答えてくださいました。
その中でのQ&Aの一例をご紹介します。
今回の講義は、事業承継って何なのか、これからは事業承継を戦略として活用して大規模化または複数事業所を持つ巨大グループが増えていく時代になっていくだろうという訪問看護業界に衝撃が走るような内容も盛り沢山にありました。
川添様が代表を務められるケアプロ株式会社が、株式会社エイチ・ユウ・ジーを買収したという具体的な事業承継の実践例をお聞きしまして、訪問看護業界にも確実にM&Aの時代がやってきているという印象が強く残りました。
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