
目次
認知症の介護家族が求める支援とは
結論から述べます。
認知症の介護家族が求めるのは、「介護家族の時間を作る支援」です。
介護サービスには「訪問介護」「ショートステイ」などのさまざまな種類があります。
時間を作るためには、これらのサービスをうまく使ってもらえるよう支援しましょう。

介護は、介護者に大きな負担になります。ひとりで抱え込まないように支えるのが大切ですね。
サービスを使ってもらう支援が必要な理由
介護家族にとって、ソーシャルサポートの獲得は、認知症の人と家族生活に良い循環を及ぼします。
一方で、家族の健康状態の悪化は、認知症の人と家族生活に悪い循環を生みます。

認知症の人と、その家族が質の高い生活を送るためには、家族のセルフケア機能を向上し、早期にソーシャルサポートを獲得してもらうのが重要ですよ。
仕事を辞めると介護負担が増す
家族が、仕事を辞めて介護に集中しようとすると、介護負担が増すと言われています。
下記は、介護離職に関連した離職後の変化をまとめた図です。
- 精神面:介護中心の生活で社会から孤立
- 身体面:介護時間が増えて身体的な負担が増加
- 経済面:離職により収入減
上記より、仕事を辞めてから、介護負担がより増えたと感じている人が多いことが分かります。
一般的には仕事を辞めると、身体的、精神的に楽になると考える人が多いようですが、実際はマイナスな影響が増えています。

介護離職は避けて、介護と仕事の両立を目指す形の方が、介護者や、介護家族にはプラスになるケースが多いようですね。
介護の始まり〜初動の支援について〜
働きながら介護を行う人の支援では、介護のはじまりにおける「初動」が重要です。
下記は、生活や仕事、介護を「やりくりできている」か、「やりくりできていない」かのイメージ図です。
線が下回っていると、「やりくりできていない」上に向かうと「やりくりできている」状態です。

介護のはじまりは、困難さを感じやすく、やりくりできていない状態からはじまります。
介護の始まりは問題の具体化が大切
介護に困難さを感じている家族へ大切なのが、「問題の具体化」です。
介護がはじまった人の状況は下記です。
- 何をどうすれば良いのかわからない
- 何がわからないのかわからない
- 漠然とした不安がある

話していく過程で、「あ、こんなことが不安なんですね」「これなら、こんなサービスが使えますよ」など、「介護はみんなするもの」と認識を持ってもらいながら問題を具体化することで、不安を解消できます。
訪問看護導入直後の支援
初動における訪問看護導入直後の支援も見ていきましょう。
ここで大切なのは、「サービスをうまく利用できるよう一緒に考えることを伝える」ことです。
具体的な声かけや、家族へうながす内容の例は下記です。
- 相手軸ではなく自分軸で考える
- 利用できるものは利用する
- 働いて税金を納めるのも重要な仕事のためできる範囲でやれば良い
仕事と介護を両立させ、生活を成り立たせるにはどうすればいいのか、自分軸で考えるよう声をかけましょう。
また、できる範囲でやれば良いことや、使えるサービスの利用なども重要だと伝えます。

ひとつの声かけで介護離職を踏みとどまるきっかけになりますよ。
定期的な情報収集について
介護が進むと状況が変わり、「介護の大変さを感じる時期」「なんとなく普通に過ごせる時期」がきます。
この時期で重要なのが、「状況の変化の把握」です。
状況の変化は「介護受ける側」「介護をする側」どちらにも起こります。
介護家族の変化や、把握すべき内容は下記です。
- 睡眠時間は取れているか
- 1人で抱え込んでいないか
- 職場は介護のことを知っているか
- 状況に応じた選択肢を持っているか
職場には介護していると知ってもらうのは重要です。
上司に現状を知ってもらうことで、介護状況により早く退勤したり休みを取るための環境を整えられます。
また、介護を受けている人の精神的、身体的な変化に応じて、施設入所やショートステイなどのサービスを選択できる状況は重要です。

家族が、状況に応じた選択肢をどの程度持っているのかを確認しながら、必要に応じて情報提供しましょう。
在宅介護が難しいと感じている家族の支援
状況は、流動的に変化するため、下記のように「やりくりが難しい」と感じるタイミングもあるでしょう。
在宅介護が難しいと思えたときは、医療・介護スタッフのアドバイスが必要です。
そのときは、介護者自身に「今の状況が大変」と気づいてもらえるような声かけをしましょう。
声かけのポイントは下記です。
- とにかく傾聴する・ねぎらう・共感する
- 自分の人生と介護は別物という考えを持ってもらう
- ショートステイの利用を促して施設入所のきっかけをつくる
傾聴して、これまでの介護をねぎらい共感することで、自分は味方でありこれまでの過程を見てきたと伝えます。

介護が難しいと感じたときには、ショートステイなどで介護から離れる時間を作り、施設入所など別の選択肢をとれるきっかけを作ってください。
介護家族に寄り添いながら支援を行う
今回は下記を解説しました。
- 家族支援で大切なのは時間を作る支援
- 介護が始まる「初動の支援」が重要
- 定期的な情報収集が重要
- 在宅介護が難しい場合は専門職のアドバイスが重要
家族支援で重要なのは、時間を作る支援です。そのためにはサービスを利用きるよう介護家族を支えましょう。
また、介護がはじまる「初動」のタイミングでは、家族の問題の具体化して、一緒に対策を立てます。

介護家族も身体的、精神的に状況が変化します。定期的に情報収集して、在宅介護が難しいと感じた場合には専門職がしっかりアドバイスを行いましょう。




















本記事は、認知症高齢者の看護に関わる人へ向けて、家族支援の具体的な方法を解説します。
この記事を読めば、認知症家族の支援について悩みを解決する糸口が見つかります。
ぜひ最後までご覧ください。