令和6年度同時改定に向けて訪問看護管理者が知っておくべき5つのこと

 

令和4年7月20日に第4回在宅医療及び医療・介護連携に関するワーキンググループが開催されました。

 

令和6年度には介護報酬&診療報酬の同時改定も控えております。

訪問看護ステーションの運営をしていくために、管理者は常に下記のことが大切になります。

 

  1. 現状の把握
  2. 将来の動きを予測

 

今回は、令和4年7月20日に開催された第4回在宅医療及び医療・介護連携に関するワーキンググループの資料から訪問看護ステーションの管理者なら知っておくべきことを5つ抜粋して説明していきたいと思います。

 

訪問診療の数は年々増加傾向である

 

訪問診療の情報としては下記のようなことがデータとしてありました。

 

データの要点
  • 訪問診療件数は年々増加している。
  • 訪問診療を受けている者の要介護度の割合は下記の通り。
    要介護1…15%
    要介護2…17%
    要介護3…16%
    要介護4…17%
    要介護5…15%
    未認定  …15%
  • 訪問診療の利用者数は2025年以降に後期高齢者の割合が9割以上となることが見込まれる。
  • 訪問診療の利用者数は多くの地域で今後も増加し、305の二次医療圏において2040年以降に訪問診療利用者数のピークを迎えることが見込まれる。

 

訪問診療と訪問看護は切っても切り離せられない関係です。

訪問診療が増えるということは、自ずと訪問看護の需要も増えてくることが予測できます。

このような情報を知ることで、営業先の参考にもなりますね!

 

訪問看護の数は年々増加傾向である

 

訪問看護の推移の情報としては下記のようなことがデータとしてありました。

 

データの要点
  • 訪問看護ステーションの利用者は、介護保険、医療保険ともに増加傾向
  • 訪問看護の利用率は、年齢と共に増加している。
  • 訪問看護の利用者数の推計において、2025年以降に後期高齢者の割合が7割以上となることが見込まれる。
  • 訪問看護の利用者数は、多少の地域差はあるものの、多くの二次医療圏(216の医療圏)において2040年以降にピークを迎えることが見込まれる。

 

訪問看護ステーションの管理者としては、今後の訪問看護の利用者数の推移は気になるところだと思います。

多くの二次医療圏においては2040年以降にピークを迎えることが見込まれているようです。

自分自身が運営している地域がどのような地域なのかを理解する必要がありますね。

 

訪問看護の医療と介護の利用者はどんな疾患が多い?

 

訪問看護の多い疾患としては下記のようなことがデータとしてありました。

 

データの要点
  • 医療保険の訪問看護ステーションの利用者の主傷病は、「精神および行動の障害」が最も多く、「神経系の疾患」「悪性新生物」を含めると、75%以上を占める
  • 医療保険の訪問看護利用者における別表7の該当者は70~80歳代、別表8の該当者は小児と高齢者において割合が高い。
  • 介護保険の利用者は、「循環器系の疾患」「筋骨格系及び結合組織の疾患」が多い。

 

多い疾患によって、今後の勉強会や採用などにどのように力を入れていけば良いかなどのヒントになるかもしれませんね!

 

機能強化型訪問看護ステーションの現状

 

機能強化型訪問看護ステーションとしては、下記のようなことがデータとしてありました。

 

データの要点
  • 機能強化型訪問看護管理療養費の届出は、令和2年7月時点で下記の通りである。
    ・機能強化型1:325事業所
    ・機能強化型2:246事業所
    ・機能強化型3:131事業所

 

機能強化型訪問看護ステーション化への取り組みは以前から実施されてきました。

しかし、数がなかなか伸びてこないことが問題視されていると思います。

今後はもう少し増えて、各地域の在宅医療を支えられるようにする取り組みが強化されると思いますので、それに向けて引き続き大規模化は鍵となるかもしれませんね。

 

その他の訪問看護の現状

 

訪問看護のその他の現状としては、下記のようなことがデータとしてありました。

 

データの要点
  • 従業員数の多い訪問看護事業所では、職員1人当たりの訪問回数が多い傾向がみられ、さらに緊急時に訪問する体制、医療的依存度の高い利用者への対応が可能な体制、24時間対応が可能である体制等が整備されている割合が高い。
  • 在宅医療の提供体制を確保するため、訪問診療を提供する医療機関や訪問看護事業所において、大規模化やグループ化、ICTの活用等を通じて、診療体制の強化や業務の効率化等、様々な取組が行われている。

 

 

令和6年度介護報酬&診療報酬改定に向けて少しずつ話し合いが行われています。

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