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令和4年度診療報酬改定に向けて〜訪問看護の現状と課題〜
訪問看護における現状でピックアップされた点は下記の通りです。
データをもとにコメントしていきます。
訪問看護を取りまく状況について
医療保険の利用者増加
訪問看護ステーションの数は増加傾向であり、訪問看護ステーションの利用者についても特に医療保険で利用者数の増加が顕著となっています。
介護保険の利用者数は平成13年の2.9倍ですが、医療保険の利用者数は平成13年の5.9倍になっています。
医療費の伸び率が大きい
訪問看護ステーションの利用にかかる費用は、医療費及び介護給付費ともに増加しており、医療費の伸び率が大きいことが分かります。
補足
- 医療費…健康保険、後期高齢者医療制度、公費負担医療、自費
- 介護給付費…訪問看護費・介護予防訪問看護費
機能強化型訪問看護ステーション増加
看護職員数の多い訪問看護ステーションが増加傾向であり、機能強化型訪問看護管理療養費の届出も増加傾向です。
特に大都市部での届出が多い傾向があります。
理学療法士等が占める割合が増加傾向
訪問看護ステーションにおける職種別の従事者数のうち、理学療法士等が占める割合が増加傾向です。
令和元年9月のデータでは、理学療法士等が占める割合は22.2%となっています。
訪問看護の診療報酬上の評価について
医療保険では精神および行動の障害が多い
医療保険における訪問看護ステーションの利用者の主傷病は、「精神及び行動の障害」が最も多いようです。
精神科訪問看護では統合失調症等が半分以上
また、精神科訪問看護基本療養費を算定した利用者の主傷病のうち、統合失調症等の利用者が半分以上を占めています。
褥瘡ケア等の方へ専門の研修を受けた看護師による同行訪問が増加傾向
訪問看護ステーションにおいて、褥瘡ケア等のニーズを有する在宅療養者に対する専門の研修を受けた看護師による同行訪問の算定件数は増加傾向にあります。
特定行為研修修了者のうち約4.5%が訪問看護ステーションで就業
特定行為研修修了者が増加するなか、就業場所も多岐にわたっており、特定行為研修修了者のうち約4.5%が訪問看護ステーションで就業しているようです。
令和4年度診療報酬改定〜訪問看護の今後の論点〜
令和4年度診療報酬改定に向けての今後の論点としましては、『訪問看護に係る診療報酬上の評価について、令和2年度改定における見直し・評価の考え方を踏まえ、質の高い訪問看護の適切な評価を推進しつつ、地域包括ケアを推進する役割を果たしていくため、どのように考えるか』ということが挙げられています。
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令和4年度診療報酬改定に向けて、令和3年8月25日に中央社会保険医療協議会総会(第486回)が開催されました。
今回は、『令和4年度診療報酬改定に向けて〜訪問看護の現状と課題〜』というテーマで中医協での資料を元に抜粋して説明をしていきます。