昨今のテクノロジーの進化は目覚ましく、私たちの生活に必要不可欠なものになっています。
そのような中、厚生労働省は介護職員の働く環境改善の施策のひとつとして「テクノロジーの導入促進と業務効率化」を掲げています。
テクノロジーの導入促進の具体的目標の中には「介護行政手続きの原則デジタル化」があげられており、令和4年11月から介護事業所が実施する指定申請等に対し「電子申請・届出システム」の利用原則化への取り組みがなされています。
当記事では、その「介護事業所の指定申請等のウェブ入力・電子申請の導入」について解説していきたいと思います。
介護事業所を運営されている方にとっては必須な情報ですので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
ではさっそく解説します。
目次
介護事業所の指定申請等のウェブ入力・電子申請とは?
「介護事業所の指定申請等のウェブ入力・電子申請」とは、その名の通り、介護事業所の各種申請をウェブ入力で行い、電子申請できるものです。
紙媒体で行っていた申請が、ウェブ上で行えるようになりました。
電子申請・届出システムは、利用開始時期を分けて令和4年11月から運用を開始しており、最近は利用可能な自治体がさらに増えてきています。
介護事業所の指定申請等のウェブ入力・電子申請のメリット
電子申請・届出システムには以下のようなメリットがあります。
- オンライン上で申請届出ができるため、郵送や持参等の手間が削減される
- 複数の申請届出をシステム上で行うことができる
- 1つの電子ファイルを複数の申請届出で活用でき、書類作成負担が大幅に軽減される
介護事業所と自治体の双方に、文書負担が軽減できるメリットがあります。
介護事業所が実施する申請で電子申請できるものは?
介護事業所が実施する申請で電子申請できるものには以下があります。
- 新規指定(許可)申請
- 指定(許可)更新申請
- 変更届出
- 加算届出
- 廃止、休止届出
- 再開届出
- 指定辞退届出
- 介護老人保健施設または介護医療院の変更許可申請
- 介護老人保健施設または介護医療院の管理者承認申請
介護事業所の指定申請等のウェブ入力・電子申請を始めましょう
繰り返しますが、介護事業所の指定申請等のウェブ入力・電子申請が各自治体ごと順に始まっています。
電子申請・届出システムを利用するにあたってコスト面を懸念される方もいらっしゃるかもしれませんが、システム利用のためにハードウェアやソフトウェアを購入したり等の必要はありません。
電子申請・届出システムの運用開始時期は各自治体によって異なりますが、早いところでは令和4年10月に第1期が運用開始となり、令和5年5月に第2期、令和5年10月に第3期が順次運用を開始しています。
厚生労働省は、遅くとも令和7年には電子申請・届出システムの原則化実現を目指すと述べています。
事業所を運営している地域が電子申請・届出システムの運用を開始しているか否かは、各自治体のホームページを確認することでわかります。
また、以下では介護サービス事業所が指定申請等の登録を行う際の流れが詳しく説明されていますのでご参照ください。
▶厚生労働省:指定申請等のウェブ入力・電子申請概要に関する説明
電子申請を有効活用して、業務の効率化をはかっていきましょう!
参考資料:厚生労働省「介護事業所の指定申請等のウェブ入力・電子申請の導入、文書標準化」