訪問看護における5つの失敗談と解決策を現役訪問看護師が紹介!

訪問看護に興味がある人
訪問看護での失敗談と解決策を事前に知っておき、仕事をスムーズに始めたいと思っています。詳しく教えてください。

 

このような悩みにお答えします。

訪問看護は病院と異なり、看護を提供する場所や使用する物品の違いなどから、働き始めは困惑することが多くあります。

実際に、私も訪問看護師として駆け出しの頃は、たくさん失敗をしました。

そこで今回は、私が訪問看護で経験した失敗談と解決策を5つ紹介します

私が失敗した経験を役立ててもらえれば嬉しいと思っていますので、訪問看護に興味のある方やこれから始める方は、ぜひ本記事を参考にしてください。

 

訪問看護における5つの失敗談と解決策

今回紹介する訪問看護における失敗談は以下の5つです。

 

  • 訪問時間に遅れた
  • 自身の判断で療養環境を調整してしまった
  • 報連相が遅れてしまった
  • 訪問を拒否された
  • 転職先の情報収集が不足していた

 

それぞれについて、解決策も合わせて紹介していきます。

 

失敗談①訪問時間に遅れた

 

訪問看護を始めた頃は、予定の時間に遅れてしまうことが何度かありました。

自転車や車、バイクなどを使って利用者さん宅を訪問するため、交通状況や道の間違いなどによって、よく遅れてしまったのです。

特に土地勘のない地域での訪問は、道を覚えるのに苦労し、カーナビを使っていても利用者さん宅にたどり着けないことがありました

都内では一方通行の道が多く、同じ箇所を何度も回ったり道に迷ったりして、かえって自転車よりも移動に時間がかかっていたことを思い出します。

 

筆者
時間が迫っているのに利用者さん宅に着かないと、気持ちが焦って事故の原因にもなってしまいます。

 

そこで、私が道に遅れないようにしていた対策としては、目印になる家やお店などを見つけておくことでした

 

 

それでも少し迷ってしまい訪問時間に遅れそうなときには、必ず利用者さんに連絡し、遅れる旨を伝えていました。

どれほど気を付けていても、道を覚えられずに迷ってしまうときもあります。

そのような場合は、自分一人で判断せず、管理者に相談して指示を仰ぎましょう

 

失敗談②自身の判断で療養環境を調整してしまった

利用者さんのお宅は病院とは異なり、看護を提供しにくい環境であることも。

そのため、私はよかれと思って片づけたり物を移動したりしましたが、利用者さんにとってはかえって生活しにくい環境になってしまいました

このように、利用者さん宅が療養する環境ではないと考え、自分の勝手な判断で片づけてしまうとトラブルになりかねません。

どうしても療養環境の調整をしたい場合は、必ず利用者さんやご家族の許可を得てから行ってください

また、必要に応じてケアマネジャーや訪問診療医などへ相談もしておきましょう。

 

失敗談③報連相が遅れてしまった

訪問看護の仕事を始めた頃は、電話に緊張してすぐにかけられなかったり、報告のメールを送るのに時間がかかったりしていました。

そのため、必要なタイミングですべき報告が遅れ、上司から指導を受けたこともありました。

訪問看護では、医師、ケアマネジャー、薬局、訪問介護士など、多職種に迅速な報連相をする姿勢が求められます。

利用者さんやご家族が安心して療養・介護するために、必要な情報は素早く提供しましょう。

 

筆者
密な情報を迅速に伝えていれば、関係者間で信頼関係が構築でき、新規の依頼にもつながりやすくなります。

 

訪問が忙しくなかなか連絡できない場合には、朝の訪問前や事務所への帰所後など、必ず報連相する時間を決めておくとよいでしょう

それでも時間がとれなさそうなときは、管理者に相談してみてください。

 

失敗談④訪問を拒否された

 

訪問看護では、生活上のアドバイスをしたり利用者さんの話を傾聴したりすることも大切な仕事のひとつです。

しかし、訪問看護1年目の頃の私は利用者さんの思いに気づかず、自分本位のケアを提供したがために訪問を拒否されることがありました。

結果として、他のスタッフと担当を交代することになってしまったのです。

訪問看護では、拒否によって介入できなくなると、サービスが終了してしまう場合もあります。

説明のしかたを工夫したり、利用者さんの思いをくみ取ったりしながらサポートする必要があると学びました

 

訪問看護に興味がある人
でも、どれだけ気を付けていても、拒否されてしまうこともありませんか?

 

こちらに否がなくても拒否される場合はあります。

そのためすべてをマイナスに捉えるのではなく、拒否は誰でもされるものだと思い、過度に落ち込まないようにしましょう

また、うまくいった点や注意すべき点を振り返り、同じ失敗をしないように心がけることも大切です。

 

 

失敗談⑤転職先の情報収集が不足していた

 

最後に、転職先が想像と異なっていた失敗談も紹介します。

私が訪問看護師として初めて働いた職場は、小規模のステーションでした。

スタッフの人数が少ない分アットホームで働きやすい雰囲気でしたが、即戦力を求められたため、初めはとても大変でした。

訪問看護未経験の私でも、入職1ヶ月でオンコール対応をしたり、他のスタッフと同じ件数の1日5件の訪問を行ったりしたのです。

 

筆者
未経験の私にとって、この業務量は負担が大きくて大変でした。

 

このようなミスマッチを防ぐためには、転職活動時の情報収集を念入りに行いましょう

想像していなかった業務量や業務内容などに疲弊し、転職したことを後悔してもらいたくないため、主に以下の点を念頭に転職活動してみてください。

 

私が感じた訪問看護の転職でのコツ3点
  • 職場の見学や体験が可能か確認し、実際の業務内容を把握する
  • 未経験者への教育体制を確認し、安心して働けそうかを確認する
  • オンコール対応や独り立ちまでの期間を確認する

 

訪問看護の経験がなく不安な方は、これらのコツを押さえて譲れない条件を決めておくとよいでしょう。

 

 

訪問看護の見学

 

現役訪問看護師の失敗談から伝えたいこと

 

冒頭でもお伝えしたように、私は訪問看護師を始めたばかりの頃はたくさんの失敗を経験しました。

これから訪問看護に従事しようと思っている方には、私と同じ失敗を経験してほしくはありません。

今回紹介した失敗談やその解決方法を参考にしていただき、少しでもあなたのお役に立てると嬉しく思います。

ぜひ、やりがいのある訪問看護の仕事にチャレンジしてみてください!

 

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