【2026年8月から】健康保険証の暫定対応終了|訪問看護ステーションの実務対応ポイント

訪問看護を利用する方の中には、いまもカバンに古い健康保険証を入れたまま受診されているケースが少なくありません。しかし、2026年8月1日以降、この暫定対応は完全に終了します。

厚生労働省は令和8年6月22日、健康保険証の有効期限終了に伴う今後の受診対応について改めて周知する事務連絡を発出しました。訪問看護ステーションとして、利用者が8月以降も適切に医療機関を受診できるよう、今のうちから確認・支援を進めることが求められています。

この記事でわかること
  • 健康保険証の暫定対応がいつ終わるか(期限と根拠)
  • 2026年8月以降に必要な「マイナ保険証」と「資格確認書」の違い
  • 後期高齢者・配慮が必要な方への資格確認書交付のルール
  • 訪問看護ステーションが今すぐ行うべき利用者への支援対応

何が決まったのか(ニュースの概要)

厚生労働省保険局・老健局ほか複数部局は令和8年6月22日付で、関係団体に対し「健康保険証の有効期限終了に伴う今後の医療機関等の受診時の対応について(周知)」と題した事務連絡を発出しました。全国訪問看護事業協会から同月23日に会員向けに周知されています。

項目内容
発出日令和8年(2026年)6月22日
発出元厚生労働省保険局保険課・国民健康保険課・高齢者医療課・医療介護連携政策課、老健局高齢者支援課・老人保健課 ほか
文書種別事務連絡
周知元(訪問看護)一般社団法人全国訪問看護事業協会(2026年6月23日)
核心となる期限2026年7月31日をもって、期限切れ健康保険証の暫定使用が終了
看護師 上妻
看護師
上妻

「うちの利用者さんはまだ古い保険証を使っています」という声をよく聞きます。7月末まではギリギリ使えますが、8月からは一切使えなくなるので、今月中に確認しておく必要があります。

内容の詳細

今回の事務連絡のポイントは大きく2つです。

①暫定対応の終了(2026年8月1日〜)

すべての健康保険証は令和7年12月2日に有効期限を迎え、現在は無効です。ただし、期限切れに気づかず持参してしまった患者に対しては、2026年7月末までを期限として医療機関等が暫定的に対応していました。

この暫定対応が2026年7月31日で終了するため、8月1日以降は期限切れの健康保険証を持参しても「保険証を忘れた場合」と同様の扱いとなり、原則として保険診療を受けるためにはマイナ保険証か資格確認書が必要になります。

②8月以降に必要な本人確認手段

手段対象入手方法
マイナ保険証健康保険証の利用登録をしたマイナンバーカードを保有する方マイナンバーカードを市区町村窓口で取得後、医療機関窓口またはマイナポータルで利用登録
資格確認書マイナ保険証を持たない方・利用困難な要配慮者保険者(75歳以上は住民登録のある市区町村、74歳以下は市区町村または勤務先)に申請。後期高齢者は一定条件で申請不要で交付

後期高齢者への特例(令和8年8月以降)

後期高齢者医療制度の加入者への対応

85歳以上:申請によらず一律に資格確認書が交付されます。
84歳以下:マイナ保険証の年間利用回数が少ない方に申請不要で交付(8月の年次更新時・新規加入時に申請書を送付予定)。資格確認書が必要な方は申請書を利用してください。

マイナンバーカードの電子証明書有効期限にも注意

注意:電子証明書の有効期限切れにもご注意を

マイナンバーカードには電子証明書が搭載されており、有効期限が設定されています。有効期限切れから3カ月間はマイナ保険証として受診できますが、診療情報・薬剤情報の提供はできなくなります。利用者のカード有効期限も確認しておくと安心です。

看護師 上妻
看護師
上妻

資格確認書は保険者によって紙・電子など形式が異なります。「資格情報のお知らせ」とは別の書類なので、利用者・家族に確認してもらう際には「資格確認書と書かれているか」を確認するよう伝えてください。

訪問看護ステーションへの影響

訪問看護ステーションが関わる利用者の多くは高齢者・要配慮者です。マイナ保険証への切り替えや資格確認書の取得に自力で対応できない方も多く、ステーション側からの積極的な確認・支援が求められます

特に以下のケースは対応が必要です。

  • 財布に古い健康保険証を入れたままの利用者(最も多いケース)
  • 認知症があり、自分でマイナポータルを操作できない方
  • マイナンバーカード自体を持っていない・紛失している方
  • 後期高齢者で資格確認書が届いているか確認できていない方
  • 電子証明書の有効期限が切れているまたは間もなく切れる方

今からやるべき実務対応

  1. 訪問時に保険証の種類を確認する 財布・引き出しなどで古い健康保険証を使い続けていないか確認。「マイナ保険証か資格確認書がありますか?」と直接聞くのが確実です。
  2. マイナ保険証の有無・利用登録状況を確認する マイナンバーカードを持っているが利用登録がまだの方には、次回受診時に医療機関窓口でその場で登録できることを伝えましょう。
  3. 資格確認書が必要な方は保険者への申請を支援する マイナ保険証の取得・利用が困難な方は、保険者への資格確認書の申請を支援します。後期高齢者(85歳以上)は申請不要で自動交付されるため、届いているか確認します。
  4. 家族・ケアマネへの連絡・連携 利用者本人の対応が難しい場合は家族・ケアマネジャーにも情報を共有し、7月末までに対応が完了するよう連携します。
  5. 電子証明書の有効期限を確認する マイナ保険証はあるが電子証明書が切れている方は、市区町村窓口で更新が必要です。有効期限通知書が届いている方は早めの更新を促しましょう。
看護師 上妻
看護師
上妻

「マイナンバーカードを紛失した」という方には、原則1週間で再発行される特急発行の制度があります。7月末までに手続きが必要なので、今月中に気づいた方には早めに市区町村へ相談するよう伝えてください。

よくある質問

8月1日以降、古い健康保険証を持ってきた利用者への対応はどうなりますか?

2026年8月1日以降は、期限切れの健康保険証を持参しても「保険証を忘れた場合」と同様の扱いになります。原則として全額自己負担となる可能性があり、次回からマイナ保険証か資格確認書の持参が必要です。受付職員の案内に従うよう利用者・家族に伝えておきましょう。

資格確認書はどこで申請できますか?

75歳以上(後期高齢者医療制度)の方は住民登録のある市区町村、74歳以下の方は加入している健康保険の保険者(市区町村国保または勤務先の健保組合等)に申請します。代理申請も可能で、市区町村国保の場合は郵送での申請もできます。なお85歳以上の後期高齢者は申請なしに自動交付されます。

訪問看護ステーション自体も、利用者のマイナ保険証・資格確認書を確認する必要がありますか?

訪問看護ステーションは医療機関として、訪問看護指示書に基づきサービスを提供しますが、保険資格の確認は基本的に医療機関(かかりつけ医・病院等)で行われます。ただし、利用者が医療機関を受診する際に困らないよう、日頃の訪問時に保険証の種類を確認し、必要に応じて資格確認書の取得を支援することが求められています。

電子証明書が切れていてもマイナ保険証として受診できますか?

電子証明書の有効期限切れから3カ月間は引き続きマイナ保険証として受診できます。ただし、その間は保険資格情報の提供のみで、診療情報・薬剤情報等の提供はできません。有効期限が切れたらお住まいの市区町村窓口で更新手続きを行ってください。

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まとめ|7月末までに利用者の保険証を確認しよう

健康保険証の暫定対応終了まで、残り約1カ月です。訪問看護ステーションとして、利用者が8月以降も安心して医療機関を受診できるよう、今のうちから一人ひとりの状況を確認しておきましょう。

この記事のまとめ
  • 健康保険証はすでに無効。期限切れの暫定対応は2026年7月31日で完全終了する
  • 8月1日以降はマイナ保険証か資格確認書がなければ原則保険診療を受けられない
  • 85歳以上の後期高齢者は申請不要で資格確認書が自動交付される
  • 認知症や要配慮の利用者には、ステーション側から積極的に確認・申請支援を行う
  • マイナンバーカードの電子証明書の有効期限にも注意が必要

対応が遅れると利用者が受診時に困る事態になりかねません。訪問時のチェック項目に加えておくことをお勧めします。

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