経験の浅い看護師でも訪問看護師はできる!可能な理由と苦労すること

 

訪問看護はベテランでないとできないイメージがありますが、経験が浅くても活躍している人がいると聞きました。若手でもできる理由や苦労することなどを知りたいです。

 

このような悩みにお答えします。

訪問看護の世界では、経験の浅い看護師を積極的に採用したいと考えている事業所が増えてきています。

訪問看護ステーションにおける新卒看護師の採用意向の実態とその関連要因」によると、約4割の訪問看護事業所が新卒の看護師採用に積極的です。

つまり経験の浅い看護師は、訪問看護の現場に求められているといってよいでしょう。

結論として訪問看護の仕事は十分に務まります。

今回は、経験の浅い看護師でも訪問看護ができる理由と苦労することをそれぞれ紹介します。

 

 

経験の浅い看護師でも訪問看護師ができる理由

 

経験の浅い看護師でも訪問看護師が十分に務まる理由は、次の通りです。

 

経験が浅い看護師でも務まる理由
  • 教育体制が整っているステーションが増えているから
  • 体力や柔軟性があるから
  • 基礎的な経験も十分な強みになるから

 

それぞれについて解説します。

 

教育体制が整っているステーションが増えているから

冒頭でもお伝えしたように、経験が浅い看護師にも訪問看護における採用ニーズがあることがわかります。

この理由は、訪問看護業界が慢性的な人手不足であることや、少子高齢化の急速な進展などが背景にあるからです。

そのため、経験の浅い看護師に対する教育体制が整ってきているステーションが増えてきています。

訪問看護師として働くことを考えると、経験年数やスキルに不安をもつかと思いますが、教育体制が整っているステーションに入職できればノウハウを丁寧に学べます

入職後に安心して働きたい方は、見学や面接時などに教育体制について確認しておきましょう。

 

体力や柔軟性があるから

訪問看護師は、以下のように幅広い業務をこなします。

 

  • 利用者さんへの看護
  • 多職種との連携
  • 書類作成
  • 訪問に伴う移動

 

特に日々の訪問は車や自転車、バイクなどでおこなうため天候の影響を受けやすく、体力も必要です。

さまざまな業務をこなすため、年齢とともに心身への負担が大きくなる傾向があります。

そのため経験の浅い看護師は、若手ならではの体力を活かして活躍できると考えられます。

さらに、新しい環境や業務に対する柔軟性の高さも強みです。

長年同じ環境で働いてきたベテラン看護師に比べると、経験が浅い分、従来の考え方ややり方に固執することなく柔軟に対応できるでしょう。

 

基礎的な経験も十分な強みになるから

看護師として培ってきた基礎的な知識や技術は、そのまま訪問看護でも活かせます

在宅の現場で求められるのは、バイタルサインのチェックや基本的な処置、利用者さんとのコミュニケーションなど、すでに身につけているスキルが通用することが多いからです。

基礎的な経験があれば、新しい知識や技術を吸収する土台もすでにできているため、訪問看護特有のスキルも少しずつ習得していけるでしょう。

確かに一人で訪問することに不安を感じる場合もありますが、最初から求められることではありません。

初めは同行訪問をしてもらえるので、過度に心配せず構えていきましょう。

 

経験の浅い看護師が訪問看護で苦労すること

 

経験の浅い看護師でも十分に訪問看護で活躍できる一方で、やはり苦労することもあります。

 

苦労すること
  • 想定外の事態にあせることがある
  • オンコール対応がある
  • 看護を提供する場所が異なる

 

それぞれについて見ていきましょう。

 

想定外の事態にあせることがある

基礎的な経験があれば十分に活躍できる一方で、やはり経験の浅さは想定外の事態には対応しにくい場合もあります。

訪問したら利用者さんが倒れていたとしても、病院と異なり医師がすぐに駆けつけてくれるわけではありません。

緊急時の判断力や、家族・医療機関などとの連携も求められるため、経験の浅い看護師にとっては心理的な負担が大きいと感じることもあるでしょう。

 

オンコール対応がある

訪問看護では、24時間365日のオンコール体制があります。

予定している訪問と異なり緊急時の対応が必要とされるため、経験の浅い看護師にとっては「どう対応すればよいかわからない」という不安があるでしょう。

しかし訪問看護で働き始めてすぐに、1人でオンコール当番を任せられることはまずありません。

対応方法がわからない場合に備えて、先輩や管理者に確認できる体制が整えられています

ベテランからフォローしてもらいながら、少しずつ慣れていきましょう。

経験を積んでいくことで、自信をもって対応できるようになってきますよ。

 

 

 

看護を提供する場所の違い

訪問看護をおこなうのは利用者さんの自宅であるため、病院のように物品や設備が整っていません。

そのため、限られた環境で工夫して看護を提供する必要があります

たとえば陰部洗浄やベッド上での洗髪をする際、病院のように専用のボトルがないため、ペットボトルにお湯を入れて代用することがあります。

また、利用者さんの状態が急変した場合も、医師の対応が必要かどうかを判断しなければならず戸惑うことがあるでしょう。

このように看護の提供場所の違いから、苦労すると感じる人もいるようです。

 

まとめ

 

今回は、経験の浅い看護師でも訪問看護ができる理由と苦労することを紹介しました。

少子高齢化の進展により、訪問看護師は今以上に必要な存在となります。

まだまだ訪問看護業界で働く人は足りていません。

教育体制も整ってきていますので、「経験が浅いから……」と不安にならず、訪問看護の世界にチャレンジしてみてください!

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