このような疑問にお答えします。
訪問看護は40~50代のベテラン看護師が従事する割合が大きい仕事であるため、20代の若い人でもできると聞いたところで、本当なのかと疑問に思う方もいるのではないでしょうか。
結論、若い人でも可能です。
実際に私も若くして訪問看護の世界に飛び込みましたが、きちんと独り立ちし、業務をこなせていました。
そこで今回は、訪問看護は若い人でも可能な理由を解説します。
また入職にあたっての注意点も紹介しますので、訪問看護に興味のある若い看護師さんや、看護学生さんはぜひ参考にしてください。
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目次
訪問看護が若い人でも可能な理由4つ
訪問看護師が若い人でも可能な理由は、以下の4つです。
- 新卒の採用に前向きな事業所が増えた
- 訪問看護ステーション数、利用者数が増えた
- 訪問看護師の数が増えて教育体制が整ってきた
- 情報の取得やスキルアップがしやすくなった
それぞれについて見ていきましょう。
新卒の採用に前向きな事業所が増えた
訪問看護は一人で利用者さんのお宅に訪問し、自分で判断やケアをするため、「ある程度の臨床経験がないとこなせない」と言われてきました。
また、夜勤業務がないため、子育て中の方や中堅~ベテラン看護師の転職先として選ばれてきた背景があります。
そのため平均年齢が比較的高く、20代の看護師はほとんどいません。
実際に、平成29年の介護給付費分科会での発表によると、20代の訪問看護師の年齢別割合は3%であり、とても多いとは言えない状況です。
厚生労働省社会保障審議会-介護給付費分科会第142回(H29.7.5)「訪問看護 (参考資料)」より引用
一方で、「訪問看護ステーションにおける新卒看護師の採用意向の実態とその関連要因」という論文によると、4割近い事業所が新卒の看護師を「積極的に採用したい」「条件が整えば採用したい」と回答していることがわかりました。
そのため、若い訪問看護師や新卒入職が急増したとは言えないものの、事業所側の採用ニーズは高いことがわかります。
こういった背景により、若い人も訪問看護にチャレンジしやすくなっていると考えられます。
訪問看護ステーションと利用者数が増えた
訪問看護ステーションの事業所数の推移を見ていくと、2013年から2023年までの10年間で約2倍になっています。
介護保険制度における訪問看護事業所数の推移(公益財団法人日本訪問看護財団 訪問看護の現状とこれから 2024年版)より引用
老舗の訪問看護ステーションをはじめ、病院や訪問診療クリニック、個人経営のステーション、介護・福祉の企業など、さまざまな場所から立ち上がってきました。
このように訪問看護ステーションの数が増えていることから、若い看護師でも働きやすい職場が見つかりやすくなりました。
独自の研修プログラムや研修施設などを導入する職場も増え、一人ひとりに合った環境を選択しやすくなっています。
また、訪問看護ステーション1事業所あたりの利用者数も増えています。
厚生労働省社会保障審議会-介護給付費分科会第142回(H29.7.5)「訪問看護 (参考資料)」より引用
医療依存度の高さによって訪問する看護師を決めることができるようになり、より教育しやすい環境になったことも理由の一つでしょう。
訪問看護師の数が増えて教育体制が整ってきた
訪問看護師の数が増えたことで、職場での教育体制が整ってきたことも要因のひとつとして考えられます。
厚生労働省社会保障審議会-介護給付費分科会第142回(H29.7.5)「訪問看護 (参考資料)」より引用
従事者数が増えることで、規模の大きい病院で行っているようなOJT制度で教育できる環境が整いやすくなるからです。
現場での教育がより充実すれば、若い人がより働きやすくなっていくのではないでしょうか。
情報の取得やスキルアップがしやすくなった
訪問看護に関する情報を得やすくなったことや、スキルアップのチャンスが増えたことにより、若い看護師にとってのハードルが下がったと言えます。
たとえば訪問看護の情報は、ビジケアをはじめ、以下の媒体から得られやすくなりました。
- 書籍
- インターネット
- 転職時のエージェントからの情報
- 実地研修(病院、教育ステーションなど)への参加
また、スキルアップは次のような機会を通して行いやすくなっています。
- オンラインセミナーへの参加
- 訪問看護に関わるさまざまな資格の取得
書籍やインターネット、転職エージェントなどの活用により、訪問看護に関する情報や、転職先の情報収集がしやすくなるかと思います。
しかし、職場の雰囲気は実際に見てみないとわからず、イメージしにくいという方もいるのではないでしょうか。
実は、最近では入職前に同行訪問し、研修をさせてくれる教育ステーションもあるのです。
研修期間を選択できるため、一日のお試しから、一週間の本格的な同行研修までその人にあった研修を受けられます。
そのため、若くて訪問看護に従事するのが心配だという方でも、実際に体験してから入職を検討できます。
また、オンラインセミナーや訪問看護に関する資格も増えているため、資格を取得してスキルアップしやすくなりました。
こういった理由から、若い看護師でも訪問看護のハードルが下がったと感じています。
若い人が訪問看護で働く際の注意点3つ
若い訪問看護師が働く際の注意点も知っておきましょう。
- 年齢の若さで価値を決められてしまうことがある
- 入職後早いうちから独り立ちを意識する必要がある
- 技術の習得は苦労する可能性がある
以下で詳しく解説します。
年齢の若さで価値を決められてしまうことがある
利用者さんにもさまざまな人がいるため、中にはあなたが若いというだけで「満足に仕事ができるのだろうか」「礼儀作法がなっていない」と思われてしまうことがあるかもしれません。
そのため「若いからできない」と思われないように、スキルアップや礼儀作法の習得にも努めましょう。
訪問看護ステーションが増え、職場の選択肢が広がる一方で、給与や福利厚生のみを優先して就職してしまうと満足な教育を受けられない場合があります。
就職する際は、しっかりと自分の現状に合った教育をしてくれる場所を選び、スキルアップの機会を確保しましょう。
入職後早いうちから独り立ちを意識する必要がある
訪問看護師の人口が増えたとは言え、それでもまだ足りていないのも現状です。
訪問看護は訪問しなければ利益にならないため、入職者にいつまでも同行訪問してくれるわけではありません。
そのため、同行訪問で色々学びたいとは思いますが、早めに独り立ちをしないといけないことは理解しておきましょう。
訪問看護では、病院よりも早く独り立ちを求められる可能性があるため「一回の同行訪問で何を見なければいけないのか」「何が自分に足りないのか」などを常に考えることが大切です。
また、病院とは異なり呼べば他の看護師が来てくれる環境でもありません。
わからないことやできないことはしっかりと伝え、不足を補い独り立ちをすすめる姿勢が大切です。
技術の習得は苦労する可能性がある
さまざまな媒体から情報を得たり、スキルアップしたりするチャンスはありますが、実際の看護技術を習得するという点では、現場での実務を通さないと効率的には学びにくいと感じます。
そのため、ある程度利用者数が多い訪問看護ステーションに就職したり、事前に技術チェックリストをつけたり、未経験の技術は同行して積極的に経験させてもらったりしましょう。
訪問看護は若い人でも活躍できます!
今回は、訪問看護は若い人でも可能な理由と注意点について解説しました。
若い訪問看護師の数はまだ多いとはいえませんが、従事するハードルは下がってきています。
- 「訪問看護をやってみたい!」
- 「訪問看護が楽しい!」
そのような強く熱い気持ちは大きな力となり、困難を乗り越えるエネルギーになるでしょう。
実際に訪問看護師として働く中で、若いからこそできることやメリットがたくさんあると感じています。
ぜひ本記事を参考に、訪問看護への道に一歩踏み出していただけると、とても嬉しいです!
訪問看護は若い人でも可能と聞いたことがありますが、その理由はなんでしょうか?入職にあたっての注意点も知りたいです。