訪問看護でのスタッフとの関わりで意識していること

訪問看護のスタッフとの関わりで意識したほうがいいことってありますか?

 

  • 訪問看護の管理者になったらどのようにスタッフと関わればいいのか知りたい。
  • 訪問看護での人間関係に悩んでいる。
  • スタッフから退職したいと言われて困っている。

 

上記のように、訪問看護のスタッフとどのように関わればいいのか悩む管理者の方もいるのではないでしょうか。

訪問看護ステーションの人員基準は、看護師が常勤換算で2.5人以上と定められています。

この人員基準が満たないと、訪問看護ステーションは運営することができません。

訪問看護における看護師の離職率は高い傾向であり、採用してすぐに退職してしまうことで採用コストがかかり経営が圧迫されてしまいます。

訪問看護の特性は労働力に依存するビジネスのため、訪問看護師一人あたりの売上の限界値が存在します。

そのため採用と離職しない職場をつくることが安定した経営につながっていきます。

この記事は、人間関係に悩んでいる訪問看護の管理者やリーダーが、安定した経営を行うために意識すると良いことを3つ紹介します。

 

退職理由のほとんどは人間関係

仕事を辞める理由は一身上の都合によりとほとんどの方はいいます。

一身上の都合というのはその個人がなんらかの都合が悪くなったという時の退職理由です。

逆に人は何も都合がわるくなければ退職する理由はありません。

たとえば環境が変化した場合です。

子どもが小学生になった、主人が転勤になった、仕事とプライベートの活動が両立できなくなったのはよくわかりますよね。

また、組織から求める都合と個人の都合が合わなくなった場合もあります。

勤務内容で待機業務が毎日であるとか、残業が常習な職場とか、その個人がなんらかの組織から求められる都合に合わない時に人は退職を選択してしまいます。

組織から求める都合に合わない理由をもっと深く掘り下げてみると管理者との相性やスタッフ間の人間関係があるように思います。

 

私の場合、管理職とはなんなのかと勉強したこともなく、たまたま勤続年数や経験年数から管理職ポストが空いてしまったという理由だけで引き受けてしまいました。

そして私は自己流の管理をしてしまいました。

たとえば、スタッフの意見は上層部に伝えずに部署内でできることに注力し却下していました。

管理とは部署をまとめていくということがわかりやすいので、結果スタッフをコントロールしようとすることが管理者の仕事と考えていました。

 

マネジメントの父ピータードラッカー部下の自由な発想と行動を引き出すことこそが管理職に必要な姿勢でありマネジメントの本質といっています。

 

そのことから訪問看護でのスタッフとの関わりで意識していることを3つ紹介したいと思います。

 

訪問看護でのスタッフとの関わりで意識していること

 

1:強みよりも弱みに目をむけるべからず

 

人は強いところよりも出来ていない部分やダメな部分を指摘してしまいます。

指摘をして改善してもらうのは一番手っ取り早い方法だと思いますが、これがスタッフの精神力を下げて働きがいを奪うことになってしまいます。

「ここがダメ」といった否定の言葉は、否定語だけが切り取られてしまうことがあります。

「これを書くようにしましょう」とか「こちらのやり方にしてください」などこうなるといいという伝え方を意識します。

 

また足でまといと思わせないことも大事です。

苦情があった時は、その職員を吊るし上げて犯人扱いするようなことはしないようにします。

起こった事実だけを伝えて今後の行動を伝えるようにします。

何が悪かったのかではなく、どうすればよかったのかだけを伝えることのほうがうまくいくように思います。

弱みこそチームでどう補っていくのかを考えるようにしないといけないことだと思います。

 

2:誰が正しいかより、何が正しいかを考える

 

一人の意見や片方だけの意見を尊重してしまいがちです。

ベテランや勤続年数の長い人だけの強い意見を尊重して、新人の意見は聞き入れないということは起こりがちです。

もう一方の意見は、聞き入れない、取り入れたりしないということは避けるようにします。

たとえ新人の意見であっても、常勤・非常勤も関係なく、パートの意見であっても部署や組織にとって何が正しいのかということで判断するように意識しておくことがスタッフ一人ひとり大切にされていると感じてもらえることになり、組織にとってもプラスになることだと思っています。

強い一人の意見で判断せずに他の職員にまで確認することや決定事項は意図まで伝えるようにすると誤解をまねくことは少ないと思います。

 

3:一貫した姿勢をもつということ-方針がブレないこと-

 

マネジメントの父ピータードラッカーがもうひとつ大切なことと伝えていることがあります。

リーダーはフォロワーが居て初めてリーダーになり得る。

自分ひとりでえばっていてもついてくる人がいないと成り立たない。

スタッフはどう動いていけばいいのか迷ってしまうことは避けたいものです。

そのため職場の理念や経営方針などを常に意識してスタッフに理解してもらうことを働きかけ続けるようにしていくことを意識しています。

 

まとめ

  1. 強みよりも弱みに目をむけるべからず
  2. 誰が正しいかより、何が正しいかを考える
  3. 一貫した姿勢をもつということ-方針がブレないこと-

自由な発想と能動的な行動、ブレない方針があってこそスタッフの笑顔と働く意欲を引き出すことができると思っています。

今回は管理者の視点から意識したいことを3つ紹介しましたが、逆にこれを読まれた訪問看護師さんは職場探しの参考にしてみてください。

訪問看護をおこなう中で誰もが不安や疑問に思ったりすることを解決できるような記事の作成を心がけています。

この記事がみなさんの日々の業務に役立ってもらえると幸いです。

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