【有料会員セミナーレポート】「終末期・看取りのニーズに応える『自費訪問看護』の始め方!」(2023.2.10)

Ns上妻

みなさん、こんにちは!

株式会社ビジケアの代表の上妻(コウヅマ)です。

今回は、訪問看護経営者・管理者の方向けのセミナーの紹介をさせていただきます!

ビジケア有料会員約260名(R5年1月現在)登録してくださっており、定期的にイベントを開催しています。

 

 

「終末期・看取りのニーズに応える『自費訪問看護』の始め方!」(2023.2.10)
講師:(株)ホスピタリティ・ワン 代表取締役 、訪問看護支援協会 代表理事、グリーフサポート研究所 理事  高丸 慶 氏

 

 

今回は、令和5年2月10日に開催した有料会員向けセミナーのご紹介です。

Ns上妻

まずは講師の紹介です!

 

講師紹介

 

高丸 慶/Kei  Takamaru

  • エンディングコーチ
  • 一般社団法人訪問看護支援協会 代表理事
  • 株式会社ホスピタリティ・ワン 代表取締役
  • 一般社団法人グリーフサポート研究所 理事

著書:家族で看取るおくりびとの心得10(学研プラス)

 

講師プロフィール

  • 1982年東京都生まれ
  • 慶応義塾大学看護医療学部卒業
  • 2008年より株式会社ホスピタリティ・ワン代表取締役に就任
  • 余命3カ月の末期がん患者の看取りに特化した訪問看護サービスを開始
  • 一般社団法人訪問看護支援協会 代表理事
  • 株式会社おくりびとアカデミー取締役
  • 東京医科歯科大学非常勤講師
  • 経営者環境力大賞受賞、ジャパンベンチャーアワード介護福祉特別賞受賞
  • ForbesJapan「日本のヘルスケアイノベエーター7選」に選出

 

講義内容スタート

今回は、2008年より「看取り・終末期に特化」した訪問看護を展開され、自費の訪問看護の礎を築いた高丸様に講義していただきました。

自費の訪問看護とはどういうことなのか、地域包括ケアシステムと高丸様が思う看護のフェーズについて共有したいとお話され、講義が始まりました。

 

講義は、以下の内容で構成されています。

アジェンダ

第一部 医療保険と介護保険の違い

第二部 看護が担うこと

第三部 保険外サービスを創ることと訪問看護ができること

 

まず初めに、高丸様から現在手掛けている事業のご紹介がありました。

とてもたくさんの事業に携わっておられることに驚きました。

 

  1. 教育(訪問看護支援協会)
  2. 起業(ホスピタリティワン、働楽HD)
  3. 著書(おくりびとの心得10)
  4. 社会貢献活動(日本寄付財団)
  5. 資格創設(おくりびと、BOCプロバイダー)
  6. 経営支援(パソナなど)
  7. 学校創設(おくりびとアカデミー)
  8. 研究(グリーフサポート研究所、PX研究会)

 

高丸様は、「看護師は専門家と専門家を繋ぐというのがプロであるべきで、事業のすべてが他者との協力でできている」と話し始められました。

 

高丸様が大学時代の久常先生(元看護協会会長)より最初に教えていただいたというのが、「看護の4つのフェーズ」です。

訪問看護をやるからには、看護のフェーズの1~3はできないといけないと説明がありました。

 

看護のフェーズ

1.患者を看るフェーズ

2.家族を看るフェーズ

3.地域を看るフェーズ

4.国を看るフェーズ

 

訪問看護の経営を考えるにあたり、他の業界とは違い医療は政策をしっかりみていく必要があります。

看護師として一番やらなければならないことは、「社会課題をいち早く見つけてそこにサービスを届けていき、国を動かして制度を作る」ということだと力強くお話しくださいました。

第一部の講義では、経営の視点で見た時の医療保険と介護保険の違いについて深く学ぶことができ、保険型と保険外型の違いの理解に繋げることができました。

 

第二部では、訪問看護事業者として何ができるのかについて講義していただきました。

顧客のニーズが無限であるため、尊厳ある生活を支えるためのサービスはマズローの欲求4段階を考えることが大事です。

マズローの欲求4段階のどの段階で自費のサービスを行っていくかを説明されています。

また講義の中では、看護協会が地域包括システムをどのように捉えているのかについても理解を深めました。

看護の将来ビジョン、地域包括ケアシステムの構築と推進、在宅・訪問看護の強化の重要性について詳しく解説されています。

地域包括システムには自助・互助・共助・公助という考え方がありますが、地域包括ケアシステムで行政が作ってほしいことは、この中の互助です。

 

自助:自分で守る→介護予防、家族で支え合い、自費サービス

互助:互いに守る→ボランティア、住民活動

共助:皆で守る→介護保険、医療保険等、社会保険

公助:公共機関が守る→公費、障碍者福祉

 

「自助と共助の両方ができないと互助のサービスは作れないため、だからこそ自助のサービスをちゃんと作れるようにしたい。」と高丸様は自費サービスについての考えを説明されました。

 

厚生労働省から出ている「公的介護保険外サービス活用ガイドブック」のご紹介もあり、これには自費サービスの参考事例集が載っています。

高丸様は事例集の解説もしてくださり、潜在ニーズの手がかりを教えてくださいました。

 

第三部では制度理解、ニーズの把握、事業創造、既存事業との並行運用のポイントについて学ぶことができました。

顧客のニーズが無限なので、自分たちが何を提供するのかを考えて法人格を選ばなければならないと高丸様から話がありました。

「自分たちはどういう方に看護を届けたくて、どんな看護をやりたくてこの法人格をやっているんだと、そこまで落とし込めるとその地域で絶対勝てる。」と高丸様は言い切ります。

講義の中では、「公的介護保険サービスにおける利益とは何か」や「自費の良いところ」についても説明がありました。

高丸様が手掛けておられる事業創造の具体例(おくりびと、エンゼルケア、口腔ケア、遺言書の作成など)を資料を見ながら説明していただき、自費サービスについてより理解が深められました。

 

最後に、2030年までに訪問看護支援協会が目指す姿についてお話されています。

現在訪問看護ステーションは16,000カ所ありますが、今後20,000カ所まで増えるのではないかと言われています。

そのうちの5%の訪問看護ステーション1,000カ所は、先導者のチームになってほしいと高丸様からお話がありました。

社会の穴・ギャップをうめること、社会課題を解決する1つの方法がサービスで、これを実践することが自費の看護なんだと話を締めくくられました。

 

質問タイム・交流会

講義の後は質疑・応答へと移り、多くの参加者の方からたくさんの質問が寄せられましたので、その中の一部をご紹介します。

 

Q

自費のサービスをやりたいなと考えているが、介護保険外のサービスをやろうとするとケアマネさんがすごく嫌な顔をする。交通費を取るだけでもこの会社良くないと言われることもあった。保険外サービスを始めるときにアクションとして、どういったことを高丸さんは最初やられていたのか?

 

A

僕たちの場合だけで言うと、最初はケアマネさんにはいかなくて、自費のサービスの対象とするお客さんはこういう人が良いねというのを決めた。それはすごくシンプルなんですけど・・・(続く)

高丸様は、このあとも自費サービスの対象とするお客様について具体的に答えてくださっています。

自費サービスについて気になる方は、セミナーに参加していただくとより具体的に自費サービスを知ることができ、今後の訪問看護の運営に活かしていけるヒントが見つかると思います!

 

 

 

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