そんな疑問を持たれている看護師さんは多いと思います。
結論、可能です。
実際筆者も、若くして訪問看護の世界に飛び込みましたが、きちんと独り立ちをして、業務をこなすことはできていました。
今回は訪問看護は若い人でも可能なのか、理由と苦労することをご紹介いたします。
訪問看護に興味のある若い看護師さん、また看護学生さんも是非参考にしてみてください。
目次
訪問看護が若い人でも可能な理由と苦労することとは?
訪問看護は一人で利用者さんのお宅に訪問して、ケア、判断等しなくてはいけないため、昔からある程度の臨床経験がないとこなせないと言われてきました。
また夜勤業務がないため、ママさんナース、中堅~ベテラン看護師の転職先になっていたと思います。
そのため平均年齢も比較的高く、20代の看護師はほとんどいなかったのが実情でした。
しかしここ数年、20代の若い訪問看護師が急増、かつ新卒で訪問看護の世界に飛び込む看護師も増えてきました。
若くても訪問看護師になることが可能になった理由は以下のような要因があります。
- 訪問看護ステーション数、利用者数が増えた
- 訪問看護師の人口が増えた
- 情報(研修、セミナー、資格等)が増えた
しかし、やはり看護師経験が浅い、年齢が若いというのはハンデが多いのも事実です。
苦労することと同時に、解説いたします。
訪問看護ステーション数、利用者数が増えた
現在全国の訪問看護ステーションは年々増加しており、10年で倍の数になっています。
以前からある老舗の訪問看護ステーションから、病院、訪問診療、個人経営、介護・福祉の企業までさまざまな場所から訪問看護ステーションが立ち上がっています。
新卒から採用しているところも増え、若い看護師にとっては選択肢が広がったことが理由の一つとして考えられます。
独自の研修プログラム、研修施設等導入する訪問看護ステーションも増え、一人一人に合った環境を選択できるようになりました。
また、訪問看護ステーションが大きくなれば、その分利用者さんも増えます。
医療依存度の高さによって訪問する看護師を決めることができるようになり、より教育しやすい環境になったことも理由の一つでしょう。
ステーションの選択肢が広がるということは嬉しい反面、給与や福利厚生で選んでしまい、現場に入ってから教育体制が整っておらず、苦労する人がいます。
しっかりと自分の現状に合った教育をしてくれる場所を選びましょう。
利用者さんもさまざまな人がいます。
年齢のみで、その人の価値を決めてしまう人も少なくありません。
また、年齢が若いということは同時に社会人経験も少なく、礼儀やマナーの面で注意を受けることも多いと思います。
訪問看護は人様の自宅にお邪魔する仕事です。
若いからできないと思われないよう、日々意識して利用者さんに接するよう心がけましょう。
訪問看護師の人口が増えた
訪問看護ステーションが増えたということは、当然訪問看護師になる人も増えたということになります。
ある程度大きい病院では1年目~10年目、それ以上と年齢層は幅広く、プリセプターをつけて教育していくことが一般的だと思います。
訪問看護師も同様、訪問看護師何年目として、プリセプターがつき現場で教育することが可能になってきました。
冒頭で訪問看護師になるには、ある程度の臨床経験が必要という話をしましたが、実際看護師経験が長くても、訪問看護は病院と異なる点も多いため、看護師経験というより、訪問看護師経験の有無が教育する場面では必要になってきます。
訪問看護師が増えたことにより、現場での教育(OJT)が充実したことも理由の一つです。
訪問看護師の人口が増えたとは言え、それでもまだ足りていないのも現状です。
訪問看護は訪問しなければ、利益になりません。
そのため、同行訪問にかける時間も限られてきます。
病院より早く、独り立ちを求められる可能性もあるので、一回の同行訪問で何を見なければいけないのか、何が自分に足りないのか事前に確認しておくことが必要になります。
また、病院とは異なり、呼べば他の看護師が来てくれる環境でもありません。
わからない、できないことはちゃんと伝えることも、とても大切です。
情報(研修、セミナー、資格等)が増えた
このビジケアもそうですが、訪問看護に関する情報も増えてきています。
情報源として、以下のようなものが挙げられます。
- 書籍
- インターネット
- 実地研修(病院、教育ステーション等)
- オンラインセミナー
- 訪問看護に関わるさまざまな資格
- 転職時のエージェントからの情報 等
書籍、インターネットはみなさんもご存じかと思いますが、最近では実際に訪問看護ステーションで働く前に、訪問に同行させてもらい、研修をさせてくれる教育ステーションもあります。
研修期間を選択することができるので、一日のお試しから、一週間の本格的な同行研修までその人にあった研修を受けることができます。
訪問看護に関する資格も増えており、資格を取得することでスキルアップしつつ、現場での教育にも役立てることができるようになりました。
また、訪問看護求人が増えたことにより、訪問看護に詳しいエージェントも増えたため、就職の際に情報を得やすくなったことも理由の一つと言えます。
上記の情報源で知識を得ることはできますが、技術の面では実際にやる機会を作ることが難しいため、ケアする上で苦労することは多いと思います。
そのため、ある程度利用者さんが揃っているステーションを選ぶ、事前に技術チェックリストをつける、やったことのない技術は同行してやらせてもらう、外部の研修に参加する等にポイントを置いて従事するとよいでしょう。
訪問看護は若い看護師でも可能です!
今回は訪問看護は若い人でも可能か、その理由と苦労することについてご紹介しました。
上記でいろいろなことを話しましたが、最終的には自分次第だと思います。
「訪問看護をやってみたい!」
「訪問看護が楽しい!」
そのような強く熱い気持ちが、困難を乗り越えていける大きな力になることもあります。
実際訪問看護師として働く中で、若いからこそできることもたくさんあり、若いからこそのメリットもたくさんあると感じます。
ぜひ当記事を参考に、訪問看護への道に一歩踏み出していただけるととても嬉しいです!
訪問看護は若くても可能なの?