令和3年度介護報酬改定において、さまざまな改定が実施されました。
その中で「経過措置期間を設ける」という項目がいくつかあったと思います。
その経過措置期間の多くは「令和6年度介護報酬改定(令和6年3月31日)までに」という項目が多いです。
今回は、訪問看護における「経過措置期間が設けられている項目」=「実施すべきこと」を紹介していきます!
では、解説をしていきます。
目次
経過措置期間が令和6年3月31日までのもの〜訪問看護〜
令和3年度介護報酬改定において定められている「経過措置期間が令和6年3月31日までのもの」は下記の通りです。
- ハラスメント対策の強化
・大企業は令和2年6月1日まで
・中小企業は令和3年3月31日まで
- 看護体制強化加算
- 感染症対策の強化
- 業務継続に向けた取組の強化
- 高齢者虐待防止の推進
それぞれの項目についての概要を解説していきます。
ハラスメント対策の強化
職場におけるハラスメント対策は下記の法律で義務付けられています。
- セクシャルハラスメント…男女雇用機会均等法
- パワーハラスメント…労働施策総合推進法
上記の法律で、下記のことを義務付けられました。
- 事業主の方針等の明確化
- 相談体制の整備等の雇用管理上の措置を講じること
看護体制強化加算
看護体制強化加算の算定要件の一部が変更されます。
- (介護予防)訪問看護の提供にあたる従業者の総数に占める看護職員の割合が6割以上であることとする要件を設定(令和5年4月1日施行)
※ 令和5年3月末日時点で看護体制強化加算を算定している事業所であって、急な看護職員の退職等により看護職員6割以上の要件を満たせなくなった場合においては、指定権者に定期的に採用計画を提出することで、採用がなされるまでの間は同要件の適用を猶予する。
感染症対策の強化
事業者に、感染症の発生及びまん延等に関する取組の徹底を求める観点から、以下の取組を義務づけられました。
- 委員会の開催
- 指針の整備
- 研修の実施
- 訓練(シミュレーション)の実施等
業務継続に向けた取組の強化
感染症や災害が発生した場合であっても、必要な介護サービスが継続的に提供できる体制を構築する観点から下記のことが義務付けられました。
- 業務継続に向けた計画等の策定
- 研修の実施
- 訓練(シミュレーション)の実施等
高齢者虐待防止の推進
利用者の人権の擁護、虐待の防止等の観点から下記のことを義務付けられました。
- 運営規程に定める
- 虐待の発生又はその再発を防止するための委員会の開催
- 指針の整備
- 研修の実施
- 担当者を定めること
今回は、令和3年度介護報酬改定において改定された中で、、訪問看護における「経過措置期間が設けられている項目」=「実施すべきこと」の概要を紹介しました。
運営指導(旧実地指導)などで指摘されないようにしっかりと普段から対策していきましょう!
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