訪問看護ステーションの管理者に抜擢されたけど、訪問看護ステーションの管理者の仕事内容が分からなくて悩んでいませんか?
「管理者はどんな仕事をすればよいの?」
「何を管理すればよいの?」
これから店舗で管理者を任せられることになっているけど、上記のようなことに疑問を感じる人もいるかもしれませんね。
訪問看護ステーションには、必ず管理者の設置が必要とされていますが、管理者はどんな役割があり、どんな仕事をしているのでしょうか?
この記事を読むと、訪問看護ステーションの管理者の仕事内容が分かるようになります。
では、早速解説したいと思います。
目次
訪問看護ステーションの管理者の仕事内容
訪問看護ステーションの管理者が目指すものは、訪問看護ステーションの「ケアの改善と訪問看護サービスの質の向上」です。
「ケアの改善と訪問看護サービスの質の向上」、のために管理者は仕事を行います。
引用:「訪問看護・介護施設における看護管理者確保・育成に関する方向性について(案)」
訪問看護ステーションの管理者の仕事内容は下記の4つの点から考えていきましょう!
- ケアの質の管理
- リーダーシップ
- 経営
- 多職種連携
では、一つひとつ解説していきます。
❶ケアの質の管理
訪問看護ステーションは、立派な医療機関です。
日々、進歩する最新の知識を取得し、それをケアに活かしていかなくてはいけません。
その為、訪問看護ステーションの管理者は、まず多くの知識をインプットする必要があります。
また製薬会社による勉強会などは、最新の知見を得る機会になります。目的ごとに勉強会を選んで参加することも良いと思います。
医学書院の「訪問看護と介護」は、年間購読している訪問看護ステーションも多いですよ。
管理者がインプットしたら、今度はそれをステーション全体に共有する必要があります。
医療職にとって一番馴染みのある方法です。
しかし、訪問看護ステーションではスタッフ全員が集まって行うことがとても難しいため、zoomなどのツールを使って行なったり、動画を録画して共有する事業所もあります。
頻度も事業所によって様々です。
多いところでは、週1回開催しているところもありますが、逆にほとんど開催していないところもあるようです。
❷リーダーシップ
訪問看護ステーションの管理者は、同時に組織の所長を兼ねていることもあります。
その為、組織を纏め、ステーションの目指すべき方向を示す必要があります。
リーダーシップとはなんでしょうか?
リーダーシップとは、組織の使命を考え抜き、それを目に見える形で明確に確立することである。リーダーとは目標を定め、優先順位を決め、基準を定め、それを維持する者である
引用:P・Fドラッカー(2000)『プロフェッショナルの条件』(ダイヤモンド社)
では、管理者は具体的にどのようにリーダーシップを発揮したら良いでしょうか?
私が使っているのが、MBO(management buyout)と言われるものです。
目標管理するマネジメント指標であり、下記の項目を作成し、スタッフに落とし込みます。
❷具体的な達成基準
❸活動計画
❹実行体制(担当者の明確化)
❺活動状況
色々なフォーマットがインターネット上にもありますので、書きやすいものを選んでもらえると良いと思います。
❸経営
訪問看護ステーションを立ち上げた管理者は、経営者という側面があるとは思いますが、所長を兼ねている雇われの管理者も経営、運営に参画する必要があります。
訪問看護ステーションの経営は、財務管理、人材マネジメント、集客が大きなところを占めます。
最近ではyoutubeでも分かりやすく説明してありますよ。
訪問看護ステーションの経営には、人材マネジメントがとても大切です。
廃業に追い込まれる訪問看護ステーション原因の多くは、人材に関する問題と言われることも少なくありません。
人材マネジメント能力を身につけるためには、スタッフを知ることから始まります。
優秀管理者ほど沢山の勉強し、多くの知識を持っていますが、スタッフが置き去りになることも少なくありません。
スタッフが何を感じ、何を考えているのか。
スタッフの声に耳を傾けることが出来れば、そこからどうしたら良いか分かってくるはずです。
訪問看護ステーションの半分以上は営利法人が経営しており、病院とは違い患者さん、利用者さんが勝手に来てくれることはありません。
その為、訪問看護ステーションは集客を目的とした営業活動をしないといけません。
営業先は、医療機関・居宅が基本になります。
もうすでに認知されている訪問看護ステーションであれば、ある程度ご挨拶とサービスを評価してもらうことで集客に繋がります。
しかし、新規立ち上げの訪問看護ステーションは、認知してもらうところから始める必要があり、何度も直接足を運び認知してもらう必要があります。
最初は、困難事例が来ることがほとんどですが、そこで結果を出し認めていただければ次に繋がりますので、しんどいことも多いと思いますが頑張りましょう!
❹多職種連携
訪問看護ステーションは、多く事業所と連携します。
・ケアマネジャー
・医師
・他訪問看護ステーション
・訪問リハビリステーション
・デイサービス、デイケア
・訪問介護
・医療相談員
など、それぞれの役割を理解する必要があります。
医療業界にいれば、なんとなくそれぞれの専門性・役割を理解しているとは思いますが、実際見ることに勝ることはありません。
ぜひ、一度見学同行してもらうと良いと思います。
特に在宅医、ケアマネへの同行は、サービスの質へ直結します。
一緒に介入している利用者さんには、なるべく同行すると良いと思います。
まとめ
今回は、訪問看護ステーションの管理者の仕事内容について解説させていただきました。
・知識を常にアップデートし、組織にフィードバックする。
・組織のベクトルを合わせ、常に達成状況を把握する。
・組織を継続、成長させる経営能力を高め、活かす。
・地域資源を知り、活用する。
いかがでしたでしょうか。
訪問看護ステーションの管理者の仕事は、医療分野に留まらず多岐に渡ります。
視野を広げ、少しでも多くの利用者さんに喜んでもらえるサービスを提供してもらえたら幸いです。